中野・新井薬師の基礎知識

中野駅前から続く中野サンモール商店街を歩いていくと、中野ブロードウェイが大きな口を開けて立ち、歩行者をのみ込んでいく。1階通路がまるで街路のようになっているのだ。これほど街と一体感があるビルは珍しい。

中野ブロードウェイといえばサブカルの聖地。リーダー格の『まんだらけ』だけでも30店舗を超し、全体では100店舗以上の不思議な店が集まっている。この魅力にはまったら抜け出すのが大変だ。中野の魅力は、この混沌としたところにある。

中野の喧騒を離れ、新井薬師に参拝すると、静かな境内に身が引き締まる。毎月第1日曜は歴史ある骨董市、8の付く日の縁日も楽しみだ

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1 中野セントラルパーク

警察大学校跡地に生まれた中野の新しいランドマーク

中野四季の森公園を挟むように、カフェやコンビニ、オフィスが入るイースト棟、飲食店や大規模なコンベンションホールを備えたサウス棟の2棟が立つ。エリア内には大学もあり、ビアガーデンや屋外バーベキュー施設、キッチンカーの出店のほか、フリーマーケットにも利用される。

住所:東京都中野区中野4-10-2/アクセス:JR中央線・地下鉄東西線中野駅から徒歩5分
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2 中野ブロードウェイ

最新ポップカルチャーの発信地

JR中野駅からサンモール商店街を経由してすぐ。サブカルの聖地として有名だが、マニアックな店だけでなく、雑貨や衣料、飲食店など約300の店が連なる。高層階は住居になっており、入居者しか入れない空中庭園がある。

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3 まんだらけ中野店

「あの日なくしたものがここにある」がモットー

スタートはまんが専門の古書店。現在はアニメ、ゲーム、古いおもちゃに加えて、同人誌、ドールなど、幅広く、かつマニアックに展開中。中野ブロードウェイ内だけでも33店舗を構える。コスプレ店員と撮影もできる。

住所:東京都中野区中野5-52-15/営業時間:店舗により異なる/アクセス:JR中央線・地下鉄東西線中野駅から徒歩5分
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クロシェットカフェ

フレッシュなハーブティーとワッフル

中野の老舗青果店の店主が始めたカフェ。注文ごとに焼き上げる熱々のワッフルと、冷たいアイスクリーム、新鮮なフルーツのハーモニーが抜群だ。アップルシナモンワッフル(L)950円。

住所:東京都中野区中野4-3-1 サンクオーレ1F/営業時間:10:00~21:00/定休日:土/アクセス:JR中央線・地下鉄東西線中野駅から徒歩5分
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4 キャピックショップなかの

安くて高品質!刑務所作業製品

中野刑務所があった場所に立つ刑務所作業製品の常設展示場。日用品や家具、伝統工芸品などと幅広い。売り上げの一部は犯罪被害者支援団体の助成になるなど、買うことで社会貢献できる。

住所:東京都中野区新井3-37-2/営業時間:9:30~17:00/定休日:日・月・祝/アクセス:西武新宿線沼袋駅から徒歩7分
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麺彩房

大正時代から続く製麺所『大成食品』の直営ラーメン店

麺のおいしさが際立っているのは製麺所直営店ならでは。一番人気は「つけそば」800円。もちもちしたこだわりの太麺に10時間以上かけて煮込む濃厚な鶏豚骨魚介スープがよくからむ。大盛り無料。

住所:東京都中野区新井3-6-7/営業時間:11:00〜15:00・17:30〜20:00/定休日:月(祝の場合は営業)/アクセス:西武新宿線沼袋駅から徒歩8分
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5 新井天神 北野神社

新本殿と撫で牛が見どころ

新井一円の総鎮守で、文武両道の神である菅原道真と食物を司る保食神を祀る。創建年代は不詳だが、近隣の新井薬師を開基した僧・行春が建立したといわれている。2020年7月に本殿が新しくなった。

住所:東京都中野区新井4-14-3/営業時間:境内自由/アクセス:西武新宿線沼袋駅から徒歩10分
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6 新井薬師 梅照院

「目の薬師」として篤く信仰

この地の清水に触れ、祈願をしたところ、眼病が寛解したという謂れから「目の薬師」として有名。毎月8日・18日・28日に護摩法要が行われ、第1日曜には「関東随一の骨董市」を開催。桜の開花時季は露天商も出る。

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7 「たきび」の歌発祥の地

長い竹の垣根が目印

「かきねの かきねの まがりかど〜」で始まる童謡「たきび」。昭和初期、近くに住んでいた童謡作家の巽聖歌が散歩しながら作詞したという。今では珍しい垣根の続く風景が残されている。

住所:東京都中野区上高田3-26/営業時間:見学自由/アクセス:西武新宿線新井薬師前駅から徒歩5分
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【街探検】中野ブロードウェイ

『まんだらけ』が火をつけた「サブカルの聖地」

まんだらけ。
まんだらけ。

「サブカルの聖地」として海外にも名を知られる中野ブロードウェイ。昭和41年(1966)の開業当時は、住宅と商業施設が同居するビルというのは珍しく、1階中央部に通り抜けできる通路を設けるなど、先駆的なビルとして注目を集めた。

しかし、1980年代中頃から1990年代にかけては、新宿や池袋、吉祥寺などに客を奪われなど商業環境が変化し、危機を迎え、空き店舗が目立つようになった。

この期に台頭してきたのが、昭和55年(1980)に、わずか2坪のスペースで開業した漫画古書専門店『まんだらけ』だった。小さな店舗を次々と増やし、扱う商品もアンティークやブリキのおもちゃ、アニメ、ペコちゃん人形など、独特な品揃えでファンをつかみ、中野ブロードウェイの一大勢力になった。『まんだらけ』の成功によってサブカル系の店が呼応するように集まり、「サブカルの聖地」へと発展していったのだ。

現在では、最新モデルからビンテージまで、時計を扱う店が13店舗ほどあり、「時計の聖地」としても注目されている。

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取材・⽂・撮影=アド・グリーン
『街がわかる 東京散歩地図』より