歴史ある商店街に祭りがやってくる!

東急電鉄池上線荏原中延駅から東急大井町線中延駅近くまで延びる、全長約330mのアーケードに多くの店が軒を連ねる中延商店街、通称“なかのぶスキップロード”。その歴史は古く、昭和2年(1927)に池上線が部分開通し荏原中延駅が開業したことで、当時竹やぶだった周辺の一本の道沿いに商店が自然発生的に立ったのが始まりだ。アーケードのみならず歴史も長い商店街で秋には「中延ねぶた祭り」が隔年で行われ、商店街の一大イベントとなっている。

「商店街では元々盆踊りが行われていたのですが、どんどん縮小方向に。それに代わるものとして、福島県須賀川市の長沼まつりでのねぶた巡行を参考に1990年に始まったのが中延ねぶた祭りです」と教えてくれたのは中延商店街振興組合の見上愛智さん。当初はねぶた祭りを隔年で行っていたが、多方面で盛り上がっている高知県のよさこい祭りにならった「中延よさこい祭り」を間の年に行うようになった。「ふるさと祭り」をテーマにした秋のイベントでは、中延にいながら地方のお祭りが楽しめるというわけだ。

本場・青森県黒石市のねぶたも参加!

当日は地元中延で活動する「青森ねぶた囃子 二木組」をはじめ、本場・青森県黒石市からもねぶた団体が参加。16時45分に出陣式を行った後、大小さまざまなねぶた、お囃子、ハネトが17時頃に昭和通り商店会からスタートし、なかのぶスキップロード内をにぎやかに練り歩く。なかでも黒石市からやってくる大ねぶたは圧巻だ。「アーケードの幅いっぱいに広がる大ねぶたは露天で見るより圧迫感があって、かなり迫力を感じられると思います」(見上さん)。ねぶた以外にも、ハネトの「ラッセラー」の掛け声、お囃子の笛や太鼓の演奏、ハネトが身に付ける鈴の音が一体となって、アーケード内は熱気に包まれる。

ハネトが「ラッセラー」と大声を挙げながらぴょんぴょん跳ねる。
ハネトが「ラッセラー」と大声を挙げながらぴょんぴょん跳ねる。

商店街では昼の部(12~16時)として、飲食店フェアを開催。各店舗が自慢の商品を割安で提供しておもてなしをするほか、3つのステージでは太鼓や津軽三味線の演奏、ベリーダンス、バンドの演奏などが行われる。昼は商店街での食べ歩きやステージを楽しんで、夜はにぎやかなねぶたで盛り上がろう!

開催概要

「第18回中延ねぶた祭り」

開催日:2024年9月21日(土)
開催時間:17:00~20:00
会場:中延商店街(なかのぶスキップロード)(東京都品川区東中延)
アクセス:東急電鉄大井町線・地下鉄浅草線中延駅、東急電鉄池上線荏原中延駅すぐ

【問い合わせ先】
中延商店街事務所☎03ー3786ー0201
公式HP:https://nakanobu.com/

 

取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供