伊勢志摩から豊かな海の幸を届ける『磯揚げ まる天』

巣鴨地蔵通り商店街は「おばあちゃんの原宿」としておなじみであり、食べ物から衣料品、雑貨にいたるまでさまざまな商品が揃う。最近はお年寄りだけでなく、若い人たちにも人気だ。

「とげぬき地蔵尊」の名前で親しまれる高岩寺は慶長元年(1596)に湯島で開かれ、明治24年(1891)に移転した。以来、お寺には多くの参拝客が訪れている。

『まる天 巣鴨店』は地蔵通り商店街の中ほどで営業している。2011年にオープンし、15年ほどの歴史がある。

三重県伊勢市宇治中之切町の『磯揚げ まる天 内宮前店』。
三重県伊勢市宇治中之切町の『磯揚げ まる天 内宮前店』。

『まる天』は三重県伊勢市に本店を構え、関西、中部、関東を中心に支店を営業している。1955年の創業時は真珠の製造卸や真珠の貝柱を使った珍味を製造していたが、現在では「磯揚げ」という揚げ蒲鉾を中心に製造販売している。

お店に入ると、ショーケースに敷き詰められたさまざまな種類の磯揚げが目に飛び込んでくる。串に刺した看板商品の「たこ棒」のほか、揚げたてのものが提供される。

店内でもゆっくり味わえるが、食べ歩き用として包んでいただいた。油に強い耐油紙に入れてくれるので、手を汚さずに食べられる。

選んだのは海老マヨ棒だ。エビとマヨネーズという王道の組み合わせで、散策時のうきうき感を演出してくれる。エビがたっぷり入っており、ぷりっとした食感が素晴らしい。

ユニークな具材の組み合わせが魅力、『まる天』の磯揚げ

『まる天』で販売している商品はお持ち帰りもできる。そのまま食べてもおいしいが、おでんの具材やほかの料理に利用してもいい。

購入したのは4種類。時計回りに12時から、海鮮かき揚げ天、海老あさり天、じゃがバター天、たこ棒。

まずは『まる天』の看板商品であるたこ棒からいただこう。肉厚のボリュームあるすり身にぶつ切りのタコと紅生姜が入っている。

タコの独特な食感と、噛めば噛むほど生まれる旨味が癖になる。紅生姜の辛味はより食欲をかき立てるよいアクセントとなっている。

海老あさり天はエビとアサリという単体でも成立する具材がひとつになった贅沢な商品だ。弾けんばかりのエビの食感とアサリの豊かな旨味が同時に楽しめる。

海鮮かき揚げ天も非常に贅沢だ。イカ、小柱、キクラゲ、人参、玉ねぎ、レンコンといった6種類の具材がふんだんに練り込まれている。海産物と野菜が同じ割合で入っており、それぞれの魅力が次々と主張しながらも見事に調和している。

じゃがバター天は作り方に工夫がみられて面白い。魚のすり身にバターと山芋を練り込み、ふっくらとした食感を生み出している。ジャガイモはたっぷり入っており、ほくほくとした食感が楽しめる。

『まる天』は豚まん「ウァン」が2024年にジャパン・フード・セレクションでグランプリを受賞するなど、カテゴリーの枠を超えて創意工夫に富んだ商品づくりをしている。磯揚げもユニークな具材の組み合わせの商品があり、食べてみると新たな発見がある。巣鴨を散策の際はぜひ訪れてみてほしい。

『磯揚げ まる天 巣鴨店』の基本情報

磯揚げ まる天 巣鴨店
東京都豊島区巣鴨3-38-2
03-3918-3393
定休日:無
営業時間:10:00~18:00

『磯揚げ まる天』のWebサイトオンラインショップInstagramFacebook

取材・文・撮影=東京おでんだね