極楽湯は店舗数日本一。週末や休日は家族連れで大にぎわい
極楽湯は青森県から宮崎県まで全国に39店舗を展開する店舗数日本一のスーパー銭湯チェーン。中国にも10店舗の直営及びフランチャイズを展開するというから、日本を代表するスーパー銭湯といえる。
『極楽湯 和光店』は埼玉県と東京都の境、笹目通り土支田交差点近くに2004年にオープン。公共交通機関利用の場合は成増駅からバスを利用することになるが、和光市駅、地下鉄成増駅、石神井公園駅、光が丘駅から無料送迎バスが1時間に1本程度出ているのでこれを利用するのも便利だ。
極楽湯は「日常の延長線上にある上質な湯」をコンセプトに掲げ、“家族みんなが一度に入浴できる”ことを特徴の一つにするだけに、大衆的な雰囲気で家族連れの姿も多い。
ヌルヌル・スベスベの黒湯を3つの風呂で楽しめる
この店の最大のセールスポイントは、地下1500mから湧出したナトリウム-塩化物温泉。「和光温泉 自然の湯」と名付けられた温泉は、太古の昔に埋没した海藻や植物などが地下深くで分解され、腐植質と呼ばれる重曹成分が溶け込んで温泉になったもの。
見た目はコーヒーのような黒湯で、国内では東京周辺と北陸の一部でしか湧出しない希少な温泉だ。湯ざわりはヌルヌルしているが、浴後の肌はさっぱり、スベスベした感触が持続する。黒湯のために、タオルは変色するので要注意!
この温泉を楽しむなら、まず、内風呂のメイン浴槽となる天然湯へ。10人くらいが足を伸ばして入れる広さがあり、湯口から温泉が音を立てて注がれている。この浴槽では人気アニメとのコラボレーションや季節のイベント湯なども実施され、ハロウィンでは大きなカボチャが浮き、あひる風呂ではたくさんの小さなアヒルの玩具が浮くなど、楽しい趣向がある。
露天エリアの岩風呂と桧風呂も温泉で、岩風呂は6~7人サイズ、桧風呂は10人サイズでテレビ付き。3つの温泉浴槽は趣が異なるので、出たり入ったりの反復浴を楽しみたい。
露天エリアの奥にある寝湯は、湯が流れる床に寝転んで入浴する。適温のやわらかな湯が全身を包むように流れるので、まるで湯の布団にくるまれているような気分でリラックスできる。
機能浴と2つのサウナで疲れを癒やしてスッキリ!
内風呂は天然湯のほかは白湯で、ジェットバスやシェイプアップバスなどの機能浴を備えたアトラクション風呂と水風呂という構成。このほか男湯にはゆったりサイズの電気風呂もあり、姿勢によって電気を感じる場所が異なるので、座ったり、向きを変えたり、寝ころんだりと、さまざまな姿勢で楽しめる。
内風呂に併設されたサウナは、たっぷり汗をかけるテレビ付きの遠赤外線タワーサウナ(高温サウナ)と、湯上りは肌がスベスベになる塩サウナになっている釜風呂の2つ。土・日曜はかなり混雑し、遠赤外線タワーサウナは空席待ちになることもあるので、ゆっくり利用したいなら曜日や時間を選んだほうがよい。
付帯施設が充実しているのも魅力。たっぷり遊んでから帰ろう
さまざまな付帯施設が整っているのもこの店の魅力の一つ。男女の脱衣所に隣接して仮眠ができる畳敷きの休憩処を備え、男性脱衣所には日焼けマシーンを併設。2階には数台のマッサージチェアが並ぶコーナーもある。
1階には広い食事処とボディケア・エステサロン、休憩コーナー、酸素ボックス、セルフ脱毛、ゲームコーナー、野菜などが買えるコーナーなどがあり、玄関脇にはカットサロンを併設するなど、湯上りを楽しむアイテムが満載。だから、入浴だけで帰ってしまうのはもったいない。
「リラクゼーションやお食事処、貸し座敷(要予約)、カットサロンなど、くつろげる環境が整っています。地元のお客様に愛されるよう、清潔でキレイなお風呂を心がけています」と、スタッフの八重樫洸さんが話してくれた。
スーパー銭湯にもさまざまなタイプがあり、小学生以下入館不可とか、大人の隠れ家を謳い文句にするところもあるが、『極楽湯 和光店』は家族連れで楽しめることが一番の特徴。まずはこのことを認識して利用しよう。
取材・文=塙 広明 写真=極楽湯 和光店