玄関を入っただけで楽しさが伝わるワクワク温泉施設

見るからに楽しそうな装飾を施したフードコート。クレープやラーメン、そば、焼肉、B級グルメなどの店が並ぶ。
見るからに楽しそうな装飾を施したフードコート。クレープやラーメン、そば、焼肉、B級グルメなどの店が並ぶ。

全国に約40の宿泊施設を展開する大江戸温泉グループが運営する温泉テーマパーク。グループ内最大規模の圧倒的スケールを誇り、風呂ゾーンと水着着用の「スパニワ」を合わせて全38の風呂がある。

駅から距離があり、路線バスも運行しているが、地下鉄東西線浦安駅とJR京葉線新浦安駅から発着している無料送迎バスを利用するのが便利だ。バスは朝10時台から夜22時台まで1日25便あるから、あらかじめ出発時刻を調べておけば不便は感じない。

『大江戸温泉物語 浦安万華郷』がある浦安市日の出地区は、東京湾の埋め立てによって生まれたところ。マンションを中心とした市街地整備が進む一方、『大江戸温泉物語 浦安万華郷』の近くにはラ・ジェント・ホテル東京ベイや東京ディズニーセレブレーションホテル、ハイアットリージェンシー 東京ベイなどのホテルが立ち、リゾートムードも漂う。

玄関を入ると無数の提灯を飾ったディスプレーに迎えられ、大江戸温泉の名にふさわしい華やいだエントランスになっている。すぐ横に御勘定所(受付)があり、その先にレトロ感あふれる意匠を施したフードコートが広がる。縁日や祭を連想させる楽しそうな演出に心が躍る。

浴室入り口前にタオル貸出所があり、ここでタオルを入手して更衣室へ。タオルは入館料に含まれるが館内着や水着などは料金別途となるので、必要な場合は入館時に手配しておこう。レンタル館内着385円、レンタル水着男性770円・女性660円。

温泉とコラーゲンの湯で肌はモチモチツルツル

内湯の海香温泉。天然の保湿成分が肌の新陳代謝を促進してモチモチツヤツヤ肌になる。
内湯の海香温泉。天然の保湿成分が肌の新陳代謝を促進してモチモチツヤツヤ肌になる。

内風呂では7種類の風呂と2種類のサウナが楽しめる。メインは「海香温泉」と呼ばれる地下1400mから湧き出るナトリウム-塩化物強塩泉の湯を注ぐ浴槽で、ガラス窓に囲まれ、露天風呂のような開放感がある。

浴室中央の八角形の湯船は季節や行事・イベントなどに合わせた変わり湯になる「四季の湯」。このほか、寝湯の「仰臥の湯」、ジャグジーの「気泡の湯」、漢方薬湯の「蘭引きの湯」などがあり、蒸し風呂(スチームサウナ)と岩塩黄土サウナ(ドライサウナ)も備える。

日帰り温泉施設では、オムツが取れていない小さな子どもは入浴できないところがあるが、ここではそんな子どもも入浴できる親子風呂が男女の浴室にあるので、赤ちゃん連れにはうれしい配慮といえる。

湯の色を見ると少し驚かされるが、入浴後には肌の潤いが増すという。
湯の色を見ると少し驚かされるが、入浴後には肌の潤いが増すという。

露天エリアには4種類の風呂がある。なかでも目を引くのが、ワイン色の湯を満たすコラーゲンの湯。香りもよく、とろりとした肌ざわりが心地よい。「当館人気ナンバー1の風呂なのでゆっくりと浸かって潤うお肌を実感してください」と話すのは副支配人の井上悟さん。

このほか、温泉を注ぐ小さな岩風呂「海香温泉」、ゲルマニウムがたっぷり溶け込み老廃物の排泄を促すという「吉祥の湯」、入浴すると湯がザザーッとあふれ出る一人用の「釜の湯」があり、内風呂と合わせて11種類の浴槽がある。

男女一緒に楽しめる水着露天風呂「スパニワ」

レトロな湯屋を思わせる造りの「源泉館」は『大江戸温泉 浦安万華郷』のシンボル的施設。
レトロな湯屋を思わせる造りの「源泉館」は『大江戸温泉 浦安万華郷』のシンボル的施設。

『大江戸温泉 浦安万華郷』の目玉といえるのが、男女一緒に入れる水着露天風呂「スパニワ」。まず目に飛び込んでくるのが巨大な岩と流れる滝が迫力満点の「大滝の湯」。岩の中央は洞窟のようにぽっかり穴が開き、洞内は青いライトに照らされた「青の洞窟」になっている。洞窟を奥に進めば裏側の「竹林の湯」に続いている。ちょっとした探険気分を楽しめる遊び心がある風呂だ。

昔ながらの湯屋建築が印象的な「源泉館」は、スパニワ唯一の温泉。高濃度炭酸泉の「池泉庭園の湯」、すべり台付きの「亜細亜の湯」、ドーム状の建物の「空洞の湯」、ゲルマニウム風呂の「かやぶきの湯」など、さまざまな趣向を凝らした11種類の風呂が点在している。これらは屋根付きの回廊や川のように流れる足湯で結ばれているので、湯巡りを楽しんでみよう。カメラや携帯電話の持ち込みができるので、家族写真やSNS映えする写真を撮ることができるのもうれしい。

スパニワではドクターフィッシュ(10分1100円)を体験することもできる。ドクターフィッシュとはガラ・ルファと呼ばれる淡水魚のことで、古くなった角質を食べる習性がある。水槽に足を入れてじっとしていると、やがてドクターフィッシュが足をついばみ始める。足に群がる小魚を見るのは、なんとも不思議な感覚。慣れないうちは少しくすぐったいけれど、やがて気持ちよくなり、終わる頃には足がツルツルになるという。カフエを併設しているので、体験後はひと休みするといい。

「池泉庭園の湯」は、浴槽に入って数分すると細かな気泡が身体中に付着する高濃度炭酸泉。
「池泉庭園の湯」は、浴槽に入って数分すると細かな気泡が身体中に付着する高濃度炭酸泉。

食事や休憩を楽しみながら1日遊び尽くしたい

ソファやハンモックでくつろぎながらゆったりとマンガを読めるマンガコーナー。
ソファやハンモックでくつろぎながらゆったりとマンガを読めるマンガコーナー。

湯上りは、テレビ付きリクライニングチェアを置いた部屋や食事ができるくつろぎ処、仮眠ができるお休み処、マンガコーナーなどがあり、思い思いのところでひと休みできる。

食事も和食、中華、定食類、焼肉などのほか、ラーメンやカレーが味わえるフードコートのB級グルメ食堂、マリオンクレープとバラエティ豊かなラインナップ。館内はすべてロッカーキーが財布代わりになるので、手ぶらで利用できるのも便利だ。

「大江戸温泉物語でもナンバー1を誇る圧倒的スケールの日帰り温泉テーマパークです。湯上りには7つの食事処のほか、エステやゲームコーナーもあり、無料の休憩所は全部で3カ所そろっています。お子様向きの施設もあるので家族連れでもゆっくり1日楽しめます」と副支配人の井上悟さんは話す。全38の風呂があり、とても一度では遊びきれない。副支配人が話されるように、途中に休憩や食事などを挟んでのんびり1日過ごすのがおすすめだ。

併設する桜花楼は全40室の宿泊施設。和モダンの客室や露天風呂付き客室などがあり、風呂や食事は『大江戸温泉 浦安万華郷』を利用できる。東京ディズニーリゾート周辺のホテルは高価なところが多いが、ここは1泊1名5000円くらいから利用できるので、穴場の宿といえるかもしれない。

食事処は和食や中華の本格グルメからB級グルメ、スイーツなどバラエティ豊か。
食事処は和食や中華の本格グルメからB級グルメ、スイーツなどバラエティ豊か。
住所:千葉県浦安市日の出7-3-12/営業時間:11:00~24:00(最終入館23:00)・5:00~8:00/定休日:なし/アクセス:JR京葉線新浦安駅からバス11分、または地下鉄東西線浦安駅からバス25分のベイサイドホテルエリア下車、徒歩2分(地下鉄東西線浦安駅から無料送迎バス20分、JR京葉線新浦安駅から無料送迎バス10分)

取材・文=塙 広明、写真=大江戸温泉物語 浦安万華郷