首都圏最大級の露天エリアには名湯を再現した人工温泉がある
最寄り駅からバスに乗り、バス停を降りると大歓声が聞こえてくる。ちなみに、よみうりランドのキャッチコピー「空から行けちゃう遊園地」で、これは京王よみうりランド駅から「ゴンドラ スカイシャトル」が運行していることに由来する。
遊園地の代表的なアトラクション・大観覧車を見ながら階段を上ると、和の風情を感じる建物が『よみうりランド 丘の湯』だ。
受付を済ませて男女別の大浴場へと向かう。まずはこの施設の自慢でもある、男女合わせて157坪(約520㎡)という露天エリアに。
特におすすめなのが一番大きな岩風呂。全国各地の名湯を再現した人工温泉に入浴できる。TVが設置されているので、のんびりと入浴するのにも最適だ。
ほかにも、ミクロの気泡で滑らかなお湯になる絹の湯や、適温の湯船に寝るように入浴する寝ころび湯などがあり、女湯にはそれらにプラスして足裏のツボを刺激してくれる足つぼ湯もそろう。
45度前後と室温が低いサウナ・漢薬蒸風呂もぜひ利用したい。蒸気を吸い込むことによって呼吸器や消化器系などを癒やしてくれ、皮膚から浸透すれば、新陳代謝を促進してくれる。さらには美肌効果も得られるとあって女性にも人気だ。
ジェットやバイブラを駆使した機能浴の数々
内湯エリアではさまざまな湯船を楽しめる。押し流されそうな高圧ジェット水流でマッサージ効果が得られるシェイプアップバスや、お腹周りを中心に水流がマッサージしてくれるスーパージェットバス、湯船の底から泡が立ち上ってマッサージをしてくれるリラクゼーションバスなど、実にさまざま。
男湯には運動感覚で浸かれる歩行浴、女湯には36個のジェットノズルが付いた回遊風呂や、じっくりとお湯に浸かれるぬる湯があり、湯めぐりが楽しめる。
タワーサウナは乾式の高温サウナ。タワー形式になので、座る場所によって温度が変わるため、好みの高さで楽しもう。遠赤外線効果で皮膚の奥から温まり、一気に汗が吹き出てくる。サウナ後には地下から汲み上げられた水が満ちる水風呂や露天エリアにあるベンチで外気浴を繰り返せばととのってくる。
そばが自慢の食事処や歴史ある門を望むテラスなどで思い思いの時間を
湯上がりの楽しみもつきない。
食事処 麒麟(きりん)亭では、定食やラーメン、おつまみにドリンクなど、幅広くそろう。特に十割そばは絶品だ。更科粉と挽きぐるみのそば粉を絶妙にブレンドし、芳醇な香りと滑らかな食感がたまらない。ソウダガツオ節を加えたそばつゆも風味豊か。
中庭は夕涼みテラスになっている。ここにある黒田門は、『軍師官兵衛』で知られる黒田官兵衛の孫・秋月藩主黒田長興の屋敷門として江戸時代中期に建てられたと伝わる歴史ある門。武家屋敷をイメージした外観と相まってロマンを感じさせてくれる。
また、リクライニングチェアーでのんびりできる湯休み処や約1000冊のマンガをそろえるコーナー、キッズコーナーなどもあり。
全身手もみほぐしや足つぼ、あかすりなどと併せて自分へのご褒美として利用するのもいいだろう。
取材・文=速志 淳 写真=よみうりランド 丘の湯