講評をくださったのは とんかつさん
編集部員その1 白瀧綾夏(27)
「竹下通りで遊んだ高校時代が蘇ります」
本人コメント
個性的な服といえば原宿だろう、とあたりを付け「原宿 アグリーセーター」で検索したら一発で出てきた『パナマボーイ原宿店』さんで購入。生地がしっかりしていて着心地良く、スパンコールと毛糸製のツリーが華やか。しかも輸入品の一点ものである。「おっ、クリスマスだな!」とすぐに分かるデザインもポイントだ。装飾品は竹下通りで売られていたものを手当たり次第に購入。ロックもゴシックもファンシーも受け入れる、原宿・竹下通りの懐の広さを表現した。
編集部員その2 長岡彩香(28)
「私はディテールにこだわるタイプなんですよ(笑)」
本人コメント
浅草寺裏手の奥山おまいりみち商店街にある『メンズカジュアル石山商店』のショーウインドーに飾られていた、浅草の粋なおじさんが着ていそうなセーター5500円を購入した。決め手は胸元のクマ(名称不明)さん刺繍。店主に聞いたところ、レシュロムスポーツという日本のブランドのオリジナルキャラらしい……。このセーターには“クリスマスなんかより、有馬記念”コーデを。縮んだ小さ目のマスク、キャップ、赤ペン、競馬新聞、カップ酒を持てば、浅草式ダサセーター、いっちょあがり!
編集部員その3 田代咲紀(22)
「サンタは鍵閉めないタイプなんですかね」
本人コメント
月刊1月号「明治神宮と神宮外苑」特集の取材がてら、原宿で買いました。上野、秋葉原といろいろ探し回ったのですが、なかなかピンとくるものがなくて。やっぱり原宿はファッションの街ですね。可愛らしいものから奇抜なものまで、いろんなニーズに応えるセーターを見かけました。街の特徴というのもあるかもしれないですが、女性ものがほとんどでしたね。男性はこういうもの着てパーティーとかしないんでしょうか。まあ、今回のチョイスは82点ってところです。
編集部員その4 中村こより(26)
「チャームポイントは背中の虫食いです……」
本人コメント
高円寺に住む売れないバンドマンが、お金に困って御茶ノ水でギターを売ってきた帰り道。服もほとんど売り払い、カバンもないのでディスクユニオンの袋で代用。昔、ばあさんが編んでくれたこのセーターだけが、唯一手元に残っている。しわくちゃで、やたら襟がデカくて、謎の赤いインコがいて、背中には虫食いもあるが、これだけは手放すことができない。ダサくてダメダメだけど、実は心優しい男なのだ。
編集部員その5 伊藤真一(43)
「細かいことを気にしない。僕のモットーです」
本人コメント
蒲田駅西口の商店街、「サンライズ」「サンロード」の洋品店をめぐってセレクトしました。6~7軒見て回ったところで、他の人とは違いそうな色と一緒に探してくれた妻の「何あれ」のひと言で決定。お店の人も「変わった柄ですね~」と太鼓判。とはいえ、セーターなのになぜか夏感・海感が強いので、赤地に緑のツリー柄のネクタイでクリスマス感をプラスしました。自分で着る為にはLL以上というサイズ的選択肢のハンデがある中でベストを尽くせたと思います。
編集長 武田憲人(55)
「埼玉でアグリーセーターは見つかりませんでした」
本人コメント
西川口在住なので、城北か南埼玉で探したが見つからず、結局国分寺マルイの催事コーナーに出ていた古着屋「マイフェバリット」(℡080-3358‐7237)で購入。ファッションセンスゼロなので、オーナー伊勢奈都美さんの「ちゃんとダサいですよ笑」という優しいひと言で決めました。右手には駒込が本社の「芥川チョコレート」。クリスマス用チョコもありますが、フツーの板チョコが一番でしょう。
さんたつ編集部が気の向くまま、深く考えずに選んだセーターたち。講評を胸に改めて見直してみると、立派に見えなくもない。いい買い物しましたね。
とんかつさん、ありがとうございました!
お披露目会を終えて
普段着よりも断然ハイテンション!
この日、編集部員一同は初めて互いのセーターを見せ合った。予算はおよそ3000~5000円。買った場所もセーターの選択も十人十色。気恥ずかしさがゼロだったわけではない。しかし、実際に着てみればなんてことはなかった。普段できない格好をすることで、なんだか開放感すら感じられたような気がする。
撮影も終わり、そろそろお開き……というところで、サプライズが!
この記事の演出を担当した渡邉恵先輩(月刊散歩の達人編集部)が、みんなのセーターを象ったクリスマスケーキを差し入れてくれたのだ。睡眠時間を削って、仕事終わりにチョコのデコペンを駆使して手作りしたとか。ありがとうございます! おいしくいただきます!
でもちょっと働き過ぎじゃないですか? 倒れないでくださいね。
ではまた来年!
構成=田代咲紀 演出=渡邉 恵 撮影=佐藤七海 (月刊散歩の達人編集部)