【第41回笠間の陶炎祭(ひまつり)】日常使いの素敵な器や焼き物を探そう

<4月29日~5月5日>笠間市・笠間芸術の森公園イベント広場

関東地方で最も古い歴史をもつといわれる笠間焼。今年は笠間焼誕生250年という記念すべき年だそう。そんな歴史ある陶芸の里・笠間でゴールデンウィークに行われる恒例イベントが「笠間の陶炎祭」だ。

期間中、会場となる笠間芸術の森公園には200以上の陶芸家・窯元・販売店が集まり、自慢の器を販売する。小さなぐい吞みから普段使いできるお皿、植木鉢や置物までさまざまな商品がズラリと並ぶ。また、趣向を凝らした店づくりにも注目! 店主の個性が強く表れたお店を巡るのもお楽しみのひとつだ。

そのほかの催しとして、地元小学生が作った粘土のお面を展示する「土面フェスティバル」や、ぐい吞みや酒器を集め、買ったそばから磯蔵酒造の日本酒を楽しめる「ぐい吞み1000個展」も開催。お腹が空いたら、陶芸家が腕を振るうグルメコーナーもイベントの名物だ。

さらに今年は笠間焼誕生250年を記念した新商品「笠間長石」も展示販売。市内の稲田地区から産出する稲田御影石の粉末を釉薬として原料の一部に使用したものだ。ひまつり企画ブースで見ることができるのでぜひ立ち寄ってみよう。「笠間には自由な発想を受け入れる風土があって、幅広い作風が笠間焼の魅力。現地で手に取ってお気に入りを見つけてもらえれば」と笠間焼協同組合。入場料1日500円(高校生以下は無料)。

◎JR常磐線友部駅・水戸線笠間駅からシャトルバス(有料)ほか。笠間焼協同組合☎0296-73-0058。

【下谷神社大祭】東京に夏祭りの季節がやってくる!

<5月6~8日>台東区・下谷神社

古くから「江戸の祭りは下谷から」と言われるように、“下町で一番早い夏祭り”として知られるのが「下谷神社大祭」だ。1000年以上の歴史をもち、本社神輿の渡御が行われる「本祭り」と町会神輿の渡御のみの「陰祭り」が隔年で行われている。

今年は本来なら本祭りにあたるが、密を避けるため本社神輿の渡御は行われず、8日に本社神輿を載せた山車を神社関係者が曳いて氏子区域内を巡行する(一般の参加は不可)。大きな鳳凰をてっぺんに戴いた高さ約3mもの大神輿を沿道からひと目見よう(9時宮出し、16時宮入り)。境内では7日に里神楽の奉納、8日に神田囃子の奉納も行われる。

また、今年は露店も復活の予定。下町にあるため、数多くの露店商が出店することで有名だ。神社周辺に140軒余りが出店し、祭りをおおいに盛り上げてくれる。

◎地下鉄銀座線稲荷町駅徒歩2分、JR・地下鉄上野駅徒歩6分。下谷神社☎03-3831-1488。

【第11回立川いったい音楽まつり2022】立川が音楽であふれる2日間

<5月21・22日>立川市・立川市内7会場

立川市内“一帯”で音楽を中心としたライブを行い、演奏者・観客・有志のスタッフ・地元企業が“一体”となることを目的に開催される「立川いったい音楽まつり」。新緑が眩しい季節に立川の街に音楽が鳴り響く。

当日は立川駅北口のサンサンロードや周辺商業施設の店頭など、全7カ所でライブを実施。約140団体が出演し、1日を通して演奏が行われるというから驚きだ。「ロックやアコースティック、ダンスなど、さまざまなジャンルのステージを楽しめるのが醍醐味。また一斉ライブを行うことで街に音楽をあふれさせ、とてもにぎやかな2日間です」と立川いったい音楽まつり実行委員会。

そのほかにも、多摩モノレール立川南駅にはストリートピアノが2日間だけ登場したり、サンサンロード内会場では誰でも演奏できる「ウッドデッキオープンステージ」も。来場者も参加できるような企画もあるので、飛び入りで参加してみては。

◎JR立川駅下車。立川いったい音楽まつり実行委員会☎042-526-1312。

【モノマチ2022】多彩なモノづくりの現場を体感できる

<5月27~29日>台東区・南部エリア一帯

江戸時代から手工業や製造業、それらの生産や流通を担う問屋や卸売業が集積する台東区。南部エリアの、御徒町~蔵前~浅草橋にかけての2㎞四方の地域で繰り広げられる、モノづくりと街歩きのイベントが「モノマチ」だ。今年はリアル開催としては3年ぶりとなる。

参加店舗数は約100店舗。店先に掲げられるオレンジの幟が目印だ。台東区を代表する地場産業のひとつ、皮革小物をはじめ、金属パーツ、文具、建築事務所、デザイン事務所、ものづくり工房、仏壇屋、畳屋、今年初参加の花火屋など、実に多彩な顔ぶれ。普段は見られないモノづくりの現場を公開し、作品の販売やワークショップを実施する。「台東区には身の周りの雑貨を手掛ける小さな会社が集まっています。多種多様な参加店があるのがモノマチの面白さ。いろんなモノづくりがあるんだなと発見してもらえれば」とモノマチ広報の西澤さん。

革財布を加工する工房を巡るガイドツアーも実施予定(事前応募が必要。詳細はモノマチホームページを)。さらに、例年配布していたイベントのガイドブックに代わる「ZINE(ジン)」という新たな企画も。各店それぞれに自分の店を紹介した紙が設置され、参加者はお店を巡って、それらを集めて、自分なりのガイドブックを作るというものだ。「人や会社のキャラクターが浮き彫りになるような内容になっているので、ユニークな自分だけのガイドブックが完成すると思います。モノマチらしい企画なので、乞うご期待!」。

◎JR山手線・京浜東北線御徒町駅、JR総武線・地下鉄浅草線浅草橋駅、地下鉄浅草線・大江戸線蔵前駅下車。台東モノづくりのマチづくり協会 info@monomachi.com。

取材・文=香取麻衣子 ※写真は各主催者より提供。
『散歩の達人』2022年5月号より