海と日本プロジェクト広報事務局
一般社団法人日本3D教育協会は2024年3月29日(金)、海洋や3Dに興味がある中学生を対象にした「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の三期生による研究発表会を、東京ポートシティ竹芝で実施いたしました。この活動は、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。




イベント概要





全国から集まった研究生のプレゼンテーション・3D出力品


三期となる今年は、本プロジェクトにおいて初めて関東圏から募集範囲を広げ、全国から応募した中学生が参加しました。
鳥取県の水村君は、小さなころから興味のある古生物を研究したいと、クジラの進化をテーマにした展示方法について模索し、「将来は3Dプリンターを活用した展示を鑑賞できる博物館をつくり、地元の人たちにも博物館のもつ面白さに触れる機会をつくりたい」と語りました。また、静岡県の中島さんは、大好きなウミウシの研究に取り組み、アオミノウミウシの「盗刺胞」と嚢舌目の「盗葉緑体」という現象について調べました。可愛くて綺麗なウミウシが好き、と語っていた入学式から、調べ学習や3D技術を使った研究を経て、食べたものを取り込み栄養にする特殊な仕組みについて興味をもち、発表や3Dモデル制作に励みました。



 ――生徒たちが制作した3Dモデル。上から時計回りに、パキケタス・タラバガニ・ウミウシ。

その他、研究生たちの研究対象生物は、ウミガメ、シャチ、タツノオトシゴ、カニ、マダイ、ミツクリザメ、ペンギン、シシャモ、クジラです。対象とする海洋生物について、自分が知りたいテーマを定め、知識を深化させながら、どのように3Dモデルで表現すると特徴が伝わるのかを講師などと相談しながら、取り組みました。

また今期は、海洋生物のモデル制作をするというだけではなく、可動構造を再現した3Dモデルを制作する研究生が生まれました。例えば神奈川県の山田君はロボット探求部に所属していて、機械の構造を調べることが好きなので、深海で活動するカニの構造を調べることでロボット研究にも活用できるのではないかと、タラバガニの脚の動きに着目して3Dモデル制作をしました。可動式モデルをつくるためには、データと出力どちらの工程でも細かな調整をしながら繰り返しトライ&エラーをする必要があり、本プロジェクトのねらいでもある「探究心と多角的な視点で物事を見る」という学びが経験できたのではないかと思います。

生徒を指導してくださった海洋講師からは「みんなが学べるように3Dモデルを作りたいと考えた点が素晴らしい」「細部まで表現するために試行錯誤する様子も伺え、良い学びになったのではないか」など、研究生たちを労うコメントが寄せられました。

日本財団 海野光行常務理事から激励のメッセージ



「本プロジェクトにおいては、毎回新しい発想、高い意識の発信力に驚かされています。みなさんは、社会を一緒に良い方向に変えるパートナーとして、協働していくととらえています。Z世代と言われる世代のど真ん中の皆さん、デジタルネイティブというだけではなく、社会課題への関心の高さを感じます。何のために研究するのか?という大切な問いに対し、3D技術が異分野同士を結び付けるような役割を持つだろうという方もいて、非常に可能性を感じることができました。」

プロジェクトに必要な製品を提供いただいた協賛各社の皆様


研究生をパワフルにバックアップしてくださる協賛各社からも、ご挨拶を賜りました。
各社から「皆さんの成長を楽しみに、応援しています」という励ましのお言葉をいただきました。

写真左から:株式会社ワコム(ペンタブレットの提供)井出氏、株式会社ミマキエンジニアリング(フルカラー3Dプリンター出力の提供)清水氏

写真左から:株式会社エヌエスエス(CTスキャン・光造形3Dプリンター出力の提供)野田氏、ナノダックス株式会社(プリンターの出力素材フィラメントの提供)佐藤氏

日本エイサー株式会社(裸眼立体視モニターの提供)入沢氏

発表会の様子は、YouTubeでご覧いただけます!




<団体概要>

団体名称:一般社団法人日本3D教育協会
活動内容:3D教育・3D研究 
URL:https://kaiyo-3d.y-artfactory.jp

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/


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