京急蒲田~雑色~六郷水門。街なかに残された“水の跡”とかつての風景を訪ねて【「水と歩く」を歩く】
私の住む東京23区東部から23区南部にある大田区大森や蒲田といった街までは、京成線、都営浅草線、京急線が相互に乗り入れる一本の路線でつながっていることもあって、その距離ほどには遠く感じない。もう10年ほど前のことになるが、建築史・都市史の研究者に「火災保険特殊地図」を元にJR蒲田駅周辺を案内してもらう機会があり、はじめて蒲田をゆっくり歩いてまわった。“火保図”と目の前の風景を比較しながら街並みの変遷を解説してもらうという、とても貴重な経験だったのだが、それだけでなく蒲田駅周辺の雰囲気が私の地元の23区東部とどこか似ているように感じたことも印象的だった。工業によって栄えた低地の街に共通する空気があるのだろうか。今回はその時歩いたJR蒲田駅周辺ではなく、京急蒲田駅から六郷まで、大田区の低地を歩いてみることにした。