国立大学法人岡山大学

2025(令和7)年 10月 26日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
- 特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)の一つのタイプであるiMCD-IPLは日本人に多く、全身のリンパ節が腫れや発熱、貧血などを引き起こす原因不明の疾患です。
- iMCD-IPLでは炎症を引き起こす物質である「IL-6」が増加し、IL-6阻害剤がよく効きますが、病気の仕組みは不明であり、完治につながる治療法はありません。
- 今回の研究により、iMCDのタイプごとにIL-6を作り出す細胞や、その仕組みが異なることを初めて明らかにし、世界に示しました。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)の学術研究院保健学域分子血液病理学の錦織亜沙美助教、西村碧フィリーズ講師、佐藤康晴教授らの研究グループが、特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)の病態に関わる遺伝子について検証しました。
本研究成果は2025年9月11日、「Haematologica」に公開されました。
iMCDは全身のリンパ節の腫れや発熱、貧血、倦怠感などの症状を引き起こす指定難病です。iMCDは大きくIPLとTAFROの2つのタイプに分けられ、炎症を引き起こすIL-6が増加することが知られていますが、詳しい病気の仕組みは分かっていません。iMCD-IPLは日本人に多いタイプであり、症状をやわらげる治療薬としてIL-6阻害剤が効果的ですが、iMCD-TAFROは、IL-6阻害剤の効果が乏しいことが知られています。IL-6阻害剤は対症療法であり、病気を完治させる治療法は未だないため、薬による治療を生涯続けなければならない点が問題となっています。
本研究では、iMCD患者さんの遺伝子やたんぱく質の発現を詳しく調べ、iMCDのタイプごとにIL-6をつくる細胞が異なることを明らかにしました。さらに、iMCD-IPLにおいて特定の遺伝子が活発に働くことでIL-6が過剰につくられることも明らかにしました。
本研究の成果は、iMCDの病態解明を大きく進めるとともに、将来的には根治療法の確立にもつながることが期待されます。
本情報は、2025年10月16日に岡山大学から公開されました。

iMCD-IPLの病気の仕組み(仮説)
◆錦織亜沙美助教からのひとこと
iMCDは未だ不明な点が多い疾患ですが、本研究の内容をきっかけとして、病態についての理解を深めていきたいと思います。将来的には根治療法の確立につなげ、本疾患で苦しむ患者さんに還元したいです。

◆論文情報
論 文 名:Distinct interleukin-6 production in IPL and TAFRO subtypes of idiopathic multicentric Castleman disease
掲 載 紙:Haematologica
著 者:Nishikori A, Nishimura MF, Nishimura Y, Yamada R, Haratake T, Ennishi D, Chijimatsu R, Ito T, Koga T, Ochi S, Kawahara Y, Ueta H, Takeda Y, Gonzalez MV, Fajgenbaum DC, Van Rhee F, Momose S, Sato Y.
D O I:10.3324/haematol.2025.288147.
U R L:https://haematologica.org/article/view/12273
◆研究資金
本研究は、日本学術振興会(JP23K1447605、JP24KK0172、JP25K02476)、厚生労働省(JPMH 23FC1025)、寺岡記念育英会および黒住医学研究振興財団の支援を受けて実施しました。
◆詳しい研究内容について
特発性多中心性キャッスルマン病の病態に関わる重要分子を発見!~根治療法確立に向けた大きな一歩~
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r7/press20251016-7.pdf
◆参 考
・岡山大学 医学部 保健学科 検査技術科学専攻 分子病理学研究室
https://sato-lab-pathology.jimdofree.com/
・岡山大学病院 病理診断科/病理部
http://www.okayama-u.ac.jp/user/patholo/Welcome.html
・岡山大学医学部保健学科・大学院保健学研究科
https://www.fhs.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学 医学部
https://www.okayama-u.ac.jp/user/med/
・岡山大学病院
https://www.okayama-u.ac.jp/user/hospital/
◆参考情報
・【岡山大学】世界初!キャッスルマン病の国際的な組織診断基準を策定~診断の統一と研究の加速に道筋~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003370.000072793.html
・【岡山大学】指定難病「特発性多中心性キャッスルマン病」の国際診断基準を確立!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000216.000072793.html
・【岡山大学】特発性多中心性キャッスルマン病の治療効果を予測可能なサブタイプを確立!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000916.000072793.html
・【岡山大学】指定難病“特発性多中心性キャッスルマン病”の病態形成に深く関わる遺伝子群を同定
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003153.000072793.html


岡山大学鹿田キャンパス(岡山市北区)
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 保健学域 分子血液病理学 助教 錦織亜沙美
〒700-8525 岡山県岡山市北区鹿田町2丁目5番1号 岡山大学鹿田キャンパス
TEL:086-235-7424
FAX:086-235-7156
https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id1449.html
<岡山大学病院との連携等に関する件(製薬・医療機器企業関係者の方)>
岡山大学病院 新医療研究開発センター
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
下記URLより該当する案件についてお問い合わせください
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/ph_company/
<岡山大学病院との連携等に関する件(医療関係者・研究者の方)>
岡山大学病院 研究推進課 産学官連携推進担当
〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
TEL:086-235-7983
E-mail:ouh-csnw◎adm.okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
http://shin-iryo.hospital.okayama-u.ac.jp/medical/
<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学の研究機器共用(コアファシリティ)などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究機器の共用の体制・整備等の強化促進に関するタスクフォース(略称:チーム共用)
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8705
FAX:086-251-7114
E-mail:cfp◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://corefacility-potal.fsp.okayama-u.ac.jp/
<岡山大学のスタートアップ・ベンチャーなどに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究・イノベーション共創機構 スタートアップ・ベンチャー創出本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
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※ ◎を@に置き換えて下さい
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- 岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html

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