株式会社花咲爺さんズ
世界農業遺産「能登の里山里海」の持続を目指す関係創発イベントと現地ツアー「のと100 MEET UP!vol.4」を2025年11月より開催


「のと100MEET UP!vol.4-1」キービジュアル

世界農業遺産「能登の里山里海」の再生と地域産業の持続的発展を目指し、のと100プロジェクト実行委員会((一社)能登半島広域観光協会・能登DMC合同会社ほか5団体)は2025年11月より、能登の農業・水産業の課題解決に取り組む共創パートナーを募集します。パートナー募集に向けて、生産者と直接出会い、共に解決策を考える場として、東京での関係創発イベントおよび能登での現地ツアーを実施いたします。

■能登半島地震で加速する、里山里海と課題

海と農地が隣接する能登・七尾市中島地域の風景


漁師から出る牡蠣殻を農家が肥料として使用する風習

「七尾四大祭り」に数えられるお熊甲祭り

能登の里山里海は、森林や農地、海といった自然資源を人が「適度に利用する」ことで循環が保たれ、独自の生態系や文化的景観を形成してきました。

しかし近年は、人口減少と高齢化に伴う後継者不足により耕作放棄地が増加し、農林漁業の担い手が減少しています。その結果、山林や農地・水路の荒廃が進み、生物多様性や景観、さらには地域固有の行事や民俗文化の継承が困難になりつつあります。
さらに令和6年の能登半島地震によって産業基盤が大きな影響を受け、地域資源を「守りながら使う」循環の再構築が急務となっています。

こうした状況のなかで、地域の一次産業を支える方々と首都圏で働く・活動する方々が“ともに考え、ともに現場で立ち向かう”関係を築くことを目的としています。

■農業グループ「能登新鮮組」と牡蠣養殖業「山口水産」とともに挑む
本プロジェクトでは、能登で“里山里海を守ること”と“事業を継続すること”を両輪にすることを考え事業に取り組む事業者として、牡蠣養殖業の「有限会社山口水産」と若手農家の共同出荷グループ「能登新鮮組」を取り上げます。

能登新鮮組(若手農業者グループ)

七尾市を中心に活動する若手農業者の組織。トマトやほうれん草、かぶなど多彩な野菜を栽培し、地域の直売所や都市圏に出荷しています。農業の新しい担い手として期待される一方で、販路の安定化、ブランド力の向上、農業機械の更新や人材確保といった課題に直面しています。
◎大森 幸太郎(農業法人 フラッグシップファーム 合同会社代表)
金沢市出身。経営コンサルタントを経て、28歳で曾祖父の家のあった七尾市中島町へ移住し農業を開始。若手農家グループ「能登新鮮組」の代表として、年間60種超の野菜生産および共同出荷体制を確立。現在はピーマン・ネギ・キャベツといった主要野菜を中心に加工用野菜にも挑戦し、販路拡大と地域活性化に取り組んでいる。





山口水産(牡蠣養殖業)

石川県七尾市中島町で84年にわたり牡蠣養殖を営む水産業者。豊かな七尾湾で育つ「能登かき」は、身が大きく濃厚な味わいで知られています。
しかし近年は、担い手不足や作業効率の改善、「殻付き牡蠣」の販路の開拓といった課題を抱えており、持続的な経営の実現が急務となっています。

◎山口翔太 (有限会社山口水産 取締役)
1995年生まれ。石川県立鹿西高校卒業後、金沢市中央卸売市場の水産仲卸業者である北与水産株式会社にて約5年修行を積み、2018年に家業である有限会社山口水産へ入社。牡蠣漁、牡蠣の加工・販売まで携わる。「能登かき漁師しょうた」としてYouTubeで発信している。山口水産4代目。






■ 能登新鮮組・山口水産を紹介するWEB記事・動画を公開
生産現場のリアルな声を伝えるため、 能登新鮮組・山口水産へのインタビューをWEB記事と動画にまとめました。能登の一次産業の現状と可能性を、現場の生産者の言葉から知ることができます。
WEB記事|山口水産・能登新鮮組の取り組み紹介
『土と海、そして祭りと共に生きる。能登で見つける、私たちの“未来の営み”』
https://noto100.discover-noto.com/archives/column/599

紹介動画|能登新鮮組
https://youtu.be/QkcQ3YMgyCE