ENEOS株式会社
ENEOS株式会社(以下、「ENEOS」)は、「全日本スーパーフォーミュラ選手権(以下、SUPER FORMULA)」2026シーズンへの低炭素ガソリン(E10)供給に向け、株式会社日本レースプロモーション(以下、「JRP」)および次世代グリーンCO2燃料技術研究組合(以下、「raBit」)と基本合意書を締結いたしましたので、お知らせいたします。
8月9日(土)・10日(日)に宮城県で開催された2025 SUPER FORMULA Rd.8 東北大会の前日に東日本大震災からの復興に取り組む福島県大熊町を拠点に、バイオエタノール燃料の製造技術を研究するraBit本部の所在地で3社代表者が出席する記者発表会及び施設見学会を実施しました。raBitが生産する国産セルロースエタノールをENEOSが既存のガソリンと混合し、レースの環境下でも耐え得る低炭素ガソリン(E10)として品質設計および供給を行い、JRPは本年9月からテスト走行を重ね、2026シーズン使用に向けた準備を開始していきます。
<セルロースエタノール>
エタノールは、トウモロコシやサトウキビなどに含まれるグルコース、ならびに草本系植物やパルプ、古紙など植物の繊維質(セルロース)を発酵させて製造されており、原料となる植物等が大気中のCO2を吸収する環境にやさしいバイオ燃料です。特にセルロースから製造されたエタノールは、原料が食物と競合せず、かつ廃棄物の有効活用もできることから、より環境にやさしい次世代のバイオ燃料として期待が持たれています。

既存の化石燃料由来のガソリンにバイオエタノールを混合したものがエタノール混合ガソリンであり、自動車分野で注目されている次世代の低炭素ガソリンです。2025年2月に閣議決定された第7次エネルギー基本計画でもその期待が示されており、官民が協力して導入に向けた環境整備を進めています。ENEOSでは長年培った燃料に関する技術的知見を活用し、2026 SUPER FORMULAでの国産セルロースエタノールを混合した低炭素ガソリン(E10)供給を通じて、日本における低炭素ガソリンの認知向上および低炭素燃料技術の進展に努めてまいります。
ENEOSグループは、「今日のあたり前を支え、明日のあたり前をリードする」という決意のもと、長期ビジョンに掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立を目指します。当社は、カーボンニュートラル社会への貢献が期待できる次世代燃料の取り組みを含め、今後もさまざまなエネルギートランジションへの取り組みを推進してまいります。
<日本レースプロモーション「JRP」>
F1に次ぐ速さを誇り、時速300kmを超える国内最高峰で最速の自動車レースである全日本スーパーフォーミュラ選手権(SUPER FORMULA)を運営する会社です。2022年に国内トップフォーミュラ50周年という節目を迎えるにあたり、サステナブルなモータースポーツ業界づくりを目的とした「SUPER FORMULA NEXT50」プロジェクトをスタート。SUPER FORMULAを「モビリティとエンターテインメントの技術開発の実験場」と位置付け、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを推進しています。
日本レースプロモーションとは|SUPER FORMULA 公式WEBサイト
<次世代グリーンCO2燃料技術研究組合「raBit」>
raBitは、内燃機関技術を活かしてカーボンニュートラルに貢献したいという思いを共有する企業が集まり、食糧と競合しないバイオマスを原料とする「セルロースエタノール」を効率的に製造する技術研究を進めています。今回、福島県浪江町で栽培した原料を使用し、大熊町で製造したセルロースエタノールの全日本SUPER FORMULA選手権での利用は、社会実装に向けた取り組みの第一歩となります。
raBit 次世代グリーンCO2燃料技術研究組合 公式WEBサイト

<会見様子>
左から1人目 株式会社日本レースプロモーション代表取締役社長 上野禎久様
同2人目 ENEOS株式会社常務執行役員 藤山優一郎
同3人目 次世代グリーンCO2燃料技術研究組合理事長 中田浩一様
同4人目 福島県大熊町 副町長 新保隆志様
同5人目 福島県企画調整部 福島イノベーション・コースト構想推進課 課長 黒田洋介様

<施設見学会の様子>
左から1人目 株式会社日本レースプロモーション代表取締役社長 上野禎久様
同2人目 次世代グリーンCO2燃料技術研究組合理事長 中田浩一様
同3人目 ENEOS株式会社常務執行役員 藤山優一郎
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