海と日本プロジェクト
全国から集まった中学生10名による、最新の3D技術を活用した海洋生物の研究発表

一般社団法人日本3D教育協会は2025年3月28日(金)、海洋や3Dに興味がある全国の中学生を対象にした「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」4期生の研究発表会を、東京ポートシティ竹芝で実施いたしました。この活動は、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。



イベント概要

研究生10名のプレゼンテーション
3期に続き、4期においても、全国から熱意ある中学生が参加しました。
今年の研究の特徴は「少しニッチな海洋生物」や「こだわりを感じる研究の視点」です。小学生の頃から、岸壁採集や、魚の部位の研究に取り組んできた生徒が多かったため、本プロジェクトで各テーマごとの海洋講師にご教授いただきながら、独自の世界観を感じられるユニークな作品と研究発表になりました。対面授業も6回(例年4回ほど)と多かったこともあり、同期生としての意見交換や、相談しながら進める様子も、それぞれの発表に活かされていました。

――4期生 堤 清策「スナメリ 生息地域による個体差について」を発表する様子


――生徒たちが制作した3Dモデル。上段ウツボ・ホテイエソ。下段ガザミ・センジュモドキ

4期生の研究生物と、研究テーマはこちら
【井上 蒼平】オオグソクムシ・ダンゴムシ「なぜオオグソクムシは完全に丸くなれないのか
ーオオグソクムシとオカダンゴムシとの比較からの考察ー」
【井上 蒼空】サメ「3種のサメの歯の形態比較」
【佐々木 蒼大】ウツボ「ウツボの「第二の口」」
【田中直生】タカラガイ「様々な貝類の内部構造の違い」
【田部公貴】ガザミ「ガザミの内部構造」
【堤 清策】スナメリ「スナメリ 生息地域による個体差について」
【中平 颯星】ホテイエソ「ホテイエソの幼魚と成魚の違い」
【橋本 優】スナメリ「スナメリのエコーロケーションについて」
【都田 珠実】アカエイ「エイの毒針について」
【山之内 沙月】ホウボウ「音を発する魚」
日本財団 矢ヶ崎 一浩氏から激励のメッセージ


「毎年参加される研究生皆さまの発表内容や作品のレベルが上がっていることに、大変驚いております。今回のプロジェクトで3D技術を学んだことを、今後の進路にもぜひ活かしていただきたいです。そして、海洋研究の道に限らず、解決したい社会課題を見つけ、“アプローチしたい”という想いが生まれた際には、ぜひ日本財団に声をかけていただきたいなと思います。卒業生の皆さまも一緒に、海のための環境プロジェクト等に取り組むことができたらと願っています。」



プロジェクトに必要な製品を提供いただいた協賛各社の皆様
プロジェクト・研究生を8ヶ月間の間、パワフルに支援してくださる協賛各社からも、ご挨拶を賜りました。各社から「皆さんの発想力に驚きました。素直な興味関心を失わずに進んでください。」「地球環境や社会の変化が激しい時代のなか、研究生皆さんの活動が将来へ希望の光だと感じました。これからも頑張ってください。」と、激励のお言葉をいただきました。



卒業生代表の挨拶も初めて実施


一期生として「ウニ」の研究をした栗山奈月さんが、4期生へはなむけの言葉を贈ってくれました。
本プロジェクトをきっかけに、将来への夢が明確になりました。今春から、希望していた船舶工学の研究のため大学に進学予定です。




発表会の様子は、YouTubeでご覧いただけます!