日鉄興和不動産株式会社
~令和6年度「マンションストック長寿命化等モデル事業」採択事業~

 日鉄興和不動産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:三輪 正浩)、一般財団法人首都圏不燃建築公社(本社:東京都港区、理事長:藤原 健朗)は、事業協力者として参画している「高輪ビルマンション建替え事業」(東京都港区高輪一丁目)について、本年11月2日に「高輪ビルマンション建替組合」を設立いたしましたので、お知らせします。
 本事業は、本年2月に区分所有者全員合意をもって区分所有法第62条による建替え決議が可決され、10月に東京都港区による建替組合設立認可を受けた建替え事業で、建替え後は18階建てのマンションとなる計画です。


▲建替え後、「外観」イメージパース(※2)
■建替えの経緯について
 「高輪ビル」は、東京メトロ南北線「白金高輪」駅徒歩3分に立地し、SRC造・地上12階建て・総戸数40戸、事務所、店舗の複合用途マンションとして1967年に竣工しました。本マンションは漏水事故の多発等の建物老朽化、耐震性不足に対する住民の不安等の課題を抱える状況に加え、複合用途かつ地上権を含む複雑な権利関係や敷地形状が要因となり、単独敷地での建替え検討は難しい状況にありました。
 2015年に実施された耐震診断では耐震性が非常に低く、倒壊または崩壊する可能性が高い状態と判定され、再生検討が本格的に開始されました。その後、管理組合はマンション再生に向けて、日鉄興和不動産と首都圏不燃建築公社とともに修繕・建替え両輪での比較検討を進め、高輪ビルの住環境改善のためには、新たな建物に建替えることが最善であることの理解が深まったことを受け、2024年2月建替え決議が可決されました。なお、本事業は建替え事業としてのスキーム(地上権マンションの隣地を取り込んでの所有権マンションへの建替え等)や合意形成上の工夫が評価され、国土交通省の令和6年度「マンションストック長寿命化等モデル事業(※1)」として採択されております。




※1. 高経年マンションについて、適正な維持管理及び長寿命化に資する改修や建替えを促進するため、先導性の高いマンション再生プロジェクトへの支援事業です。
※2. 今後の諸官庁協議・合意形成・経済情勢等により変更となる場合があります。

■本事業の特徴について
 1.地上権マンションと隣地を共同化し、所有権マンションへの権利変換を実現する建替え事業
 ・複雑な権利関係を整理する(地上権区分所有マンション・底地・隣地を一体敷地として建替え)ために、権利者個々で底地の権利を買い取り、所有権化する方式では権利者の金銭的な負担が先行して発生してしまうことを考慮し、建替組合において底地を取得し、既存マンションの地上権割合に準じて権利変換をすることで、所有権化を行うスキームにて建替えを実現する。
 ・同意取得が必達となる底地・隣地を最初期(建替え方針が決定する前段階)から民間事業者(日鉄興和不動産)が取得することにより建替事業推進上の合意形成リスクを排除したうえで、区分所有者の皆さまとともにマンション再生について勉強会や個別面談を重ね、理事会において修繕と建替え両輪での比較検討を行い、区分所有者の皆さまと情報共有を密に行い、丁寧に合意形成を行った。

<権利関係の模式図>




 2.地域貢献機能
 ・南側隣地の区立公園(高松くすのき公園)は、三田・高輪地区まちづくりガイドラインで災害時の地域集合場所と指定されていることから、建替え後は災害時に地域に開放するマンホールトイレや防災倉庫等を設置し、災害に強いまちづくりに寄与する。
 ・通学路である北側道路の勾配がきつく、見通しが悪い現状を改善すべく、敷地内に緑地等を計画し、高松くすのき公園とつながる立体的な緑の景観形成、快適で安全な歩行空間を形成する。また、緊急輸送道路である桜田通りから高松くすのき公園までは高低差が約10m 以上あり、地域集合場所として災害時に多くの人が動線に集中した場合の歩行や物資運搬が困難になることが危惧されるため、歩道が狭くなる部分は周辺に開かれたポケット広場を計画することにより緩和に寄与する。
 
■建替え事業の概要
 ・所在地    :東京都港区高輪一丁目701-10他(地番)
 ・交通     :東京メトロ南北線・都営三田線「白金高輪」駅徒歩3分
 ・建替事業者  :高輪ビルマンション建替組合
 ・建替事業手法 :マンションの建替え等の円滑化に関する法律に基づく建替組合施行
 ・参加組合員  :日鉄興和不動産株式会社、一般財団法人首都圏不燃建築公社
 ・コンサルタント:株式会社都市設計連合


※今後の諸官庁協議・合意形成・経済情勢等により変更となる場合があります。
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