戦国の城を攻める ~明智光秀ゆかりの城・番外編 月山富田城~
大河のタイトルは『麒麟がくる』だが、山陰には「麒麟がいる」。“山陰の麒麟児”こと山中鹿介幸盛。戦国を代表する忠臣にして、戦略・戦術家としての能力も抜群。中国地方のライバル・毛利家と生涯を通じて死闘を繰り広げた名将。今回はその前半生の戦いの拠点となった、出雲国(島根県東部)の月山富田城へ。永禄7年(1564)~永禄9年(1566)、月山富田城は毛利元就の大軍に包囲される。山中鹿介は主君の尼子(あまご)家とともに奮戦。品川大膳(しながわだいぜん)という毛利家の武将と一騎打ちを行い勝利したとか。俗に「川中島の一騎打ち」。しかし3年におよぶ籠城戦の結果、落城。そして跡継ぎの遺児、当時13歳の尼子勝久(かつひさ)を連れて脱出。以降は毛利家に対して、尼子再興のための戦いを展開するのだが、一時、織田家に身を寄せていた時期がある。信貴山城の戦いや丹波平定戦などで、明智光秀と行動を共にしたとの記録も。ドラマ内で今後、“W麒麟”が登場する機会もあるのではないだろうか。