国立大学法人岡山大学



2025(令和7)年 8月 7日
国立大学法人岡山大学
https://www.okayama-u.ac.jp/


◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)の高等先鋭研究院を構成するひとつである岡山大学惑星物質研究所(鳥取県三朝町)に2025年8月4日、在日フランス大使館原子力科学官のジャン=バティスト=ボルド氏が来所しました。

 ボルド氏の訪問は、鳥取県三朝町で開催された「第68回キュリー祭」記念式典への出席にあわせたもので、当日は三朝町の赤坂英樹副町長も同行し、芳野極所長が研究所の概要および主な研究活動について説明した後、記念撮影を行いました。

 続いて、惑星物質物理学部門において、芳野所長が、最先端の高温・高圧実験に関する研究内容を紹介しました。特に、油圧制御に加え、サーボモーターによる精密制御が可能な、世界で唯一の六軸加圧式川井型超高圧発生装置(6UHP)や、一軸加圧式川井型超高圧発生装置(USSA-5000)など、多様な超高圧実験装置や研究試料を視察。これらの研究装置は、惑星の内部構造や物質の相転移、地球深部のダイナミクス、さらには惑星の形成と進化過程を解明する上で、極めて重要な役割を果たしています。

 また、地球惑星分析部門では、小林桂副所長が、小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウ試料の高次キュレーションに関する研究成果を紹介しました。実際の試料や分析機器を用いた研究の流れも説明し、ボルド氏は非常に高い関心を示していました。

 意見交換の場では、ボルド氏より、フランス政府が現在、アジア太平洋地域での科学外交強化に注力していることが紹介され、特に気候変動・宇宙科学・原子力・エネルギー分野における国際連携に関する具体的な話がありました。将来的な研究ファンド支援の可能性や、フランスの研究機関との連携に向けた提案もあり、本学および惑星物質研究所としても、今後の国際共同研究に向けたさらなる連携が期待されます。引き続き、地域中核・特色ある研究大学:岡山大学の取り組みにご期待ください。



左から、小林副所長、芳野所長、ボルド氏、アラン氏(通訳)、赤坂三朝副町長



リュウグウ試料を観察するボルド氏



高分解能型二次イオン質量分析装置(SIMS)について、説明を受けるボルド氏



一軸加圧式川井型超高圧発生装置(USSA-5000)を見学するボルド氏



岡山大学惑星物質研究所の位置(googleマップより)



◆参 考
・岡山大学惑星物質研究所(IPM)
 https://www.misasa.okayama-u.ac.jp/


◆参考情報
・【岡山大学】文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001935.000072793.html
・【岡山大学】「岡山大学最重点研究分野」を制定~地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学を実現するために~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001601.000072793.html
・【岡山大学】岡山大学惑星物質研究所を「岡山大学高等先鋭研究院」に認定~我が国初で岡山大学独自の"世界と伍す研究・イノベーションの卓越と厚みを育成するシステム"を始動~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001804.000072793.html
・【岡山大学】岡山大学高等先鋭研究院を創設~世界と伍す研究・イノベーションの卓越と厚みを育成するシステムを構築~
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001681.000072793.html
・岡山大学の宇宙戦略について(概要)
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001871.000072793.html


◆参考動画
・岡山大学惑星物質研究所紹介動画集
 https://www.misasa.okayama-u.ac.jp/movie/
・岡山大学惑星物質研究所の紹介(YouTube 4:53)
 https://youtu.be/UQtAxdYGI0k