今回のゴー!ゴー!

『ファミリーストアさとう 国分寺店』(岐阜県高山市)

2026年2月、宿泊予約サイト「Booking.com」が発表する「世界で最も居心地の良い都市」10選に、日本で唯一選ばれたのは岐阜県高山市。

3000m級の山々に囲まれた場所にありながら、江戸時代には幕府の直轄地(天領)だった歴史から「古い町並」や、国内で唯一現存する幕府の遺構「高山陣屋」などが残る、奇跡の風景が広がっています。雪景色もいいけれど、新緑の頃はさらに美しく、散策にぴったりの季節です。

1階は生鮮食品やパン、弁当・総菜。2階は飛騨の地酒コーナーなど。
1階は生鮮食品やパン、弁当・総菜。2階は飛騨の地酒コーナーなど。
1・2 階に飛騨の食が満載!
1・2 階に飛騨の食が満載!

観光客でにぎわう、さんまち通りの近くに『ファミリーストアさとう 国分寺店』はあります。創業は昭和34年(1959)、市内に7店舗展開する地元密着の『ファミリーストアさとう』の最新店。

ほかの店舗は住宅地にありますが、ここは数軒先に高山ラーメンの名店『麺屋しらかわ』もある、観光の中心地。高山駅へのアクセスもいいことから、地元客のみならず観光客も多く訪れる店となっています。

総菜やベーカリーは1階に。
総菜やベーカリーは1階に。

さて、飛騨のごちそうは「飛騨牛」だけではありません。この店で出会えるのは、地元の人々が毎日食べている日常食で、厳しい冬を生きぬく知恵と春を迎えた喜びに満ちたもの。

雪深い冬は味噌や醤油の醸造が盛んに行われ、お菓子や高山ラーメンにも味噌や醤油が生かされています。そして、米と水のおいしい土地で味わいたいのは、飛騨の地酒と搗きたての餅。酒は白川の「どぶろく」が人気。餅も近隣の餅店が搗きたての餅を運んできます。

そんななか、「新もの」のシールがまぶしいのは、春の香りいっぱいの草もち。さらに普段は、味噌を焼くための器にもなる干した朴の葉ですが、初夏はフレッシュな緑の葉の時期。寿司や餅を包むことで、殺菌作用と香りを享受できます。

イートインスペースもある2階では、購入したお弁当や総菜を味わえます。テレビ番組で紹介されサーバーダウンした、地元豆腐店・古川屋の味つき油揚げ「あげづけ」などもそろうので、ご飯と一緒にレンジで温め味わうなんてことも可能な、居心地のよいスーパーです。

2階のイートインスペース。
2階のイートインスペース。
バイヤー経験もある峯 武史店長は食のプロ。「飛騨グルメの地元民な食べ方をお教えします!」。
バイヤー経験もある峯 武史店長は食のプロ。「飛騨グルメの地元民な食べ方をお教えします!」。
illust_19.svg

さとうオリジナル、飛騨の味

プライベートブランド商品があるのは、大手スーパーだけではない。『ファミリーストアさとう』では、地元メーカーによる自社オリジナルの飛騨の味を多数開発。

井之廣(いのひろ)製菓舗の「味噌煎餅」。飛騨の老舗酒造の酒かすや飛騨産の野草グラノーラなども味わえる「アソートパック」が買えるのは、『さとう』だけ。
井之廣(いのひろ)製菓舗の「味噌煎餅」。飛騨の老舗酒造の酒かすや飛騨産の野草グラノーラなども味わえる「アソートパック」が買えるのは、『さとう』だけ。
飛騨の総菜(朴葉寿司、ねぎ味噌天ぷら、飛騨の芋天など季節により変化)。
飛騨の総菜(朴葉寿司、ねぎ味噌天ぷら、飛騨の芋天など季節により変化)。
飛騨牛ステーキの名店『キッチン飛騨』監修の「飛騨牛入りカレー缶」。ご飯が進む「ひだっ子なめ茸」、朴葉を器に焼きながら食べる「さとう食彩館朴葉みそ」なども。
飛騨牛ステーキの名店『キッチン飛騨』監修の「飛騨牛入りカレー缶」。ご飯が進む「ひだっ子なめ茸」、朴葉を器に焼きながら食べる「さとう食彩館朴葉みそ」なども。
高山といえばラーメン。大晦日に中華そばを食べる人もいるほど。ストレートスープ醤油味、生麺、チャーシュー付き2食入り「朝市らーめん」。
高山といえばラーメン。大晦日に中華そばを食べる人もいるほど。ストレートスープ醤油味、生麺、チャーシュー付き2食入り「朝市らーめん」。
高山ラーメンの人気店の味が勢ぞろい。
高山ラーメンの人気店の味が勢ぞろい。

地元の心。ご当地商品

城下町として栄え、天領としての歴史と文化が「飛騨グルメ」となって開花。小さな地元のメーカーを大切にして歩むのが、『ファミリーストアさとう』だ。

フライパンでサッと炙るとさらにおいしい、古川屋の味つき油揚げ「あげづけ」。
フライパンでサッと炙るとさらにおいしい、古川屋の味つき油揚げ「あげづけ」。
一升瓶から飲み切りサイズまでそろう、飛騨の地酒コーナー。
一升瓶から飲み切りサイズまでそろう、飛騨の地酒コーナー。
正月ならずとも、この品ぞろえの餅売り場には、毎日搗きたてのやわらかな状態で届く。
正月ならずとも、この品ぞろえの餅売り場には、毎日搗きたてのやわらかな状態で届く。
よもぎのシーズン限定販売の濃厚すぎるよもぎ餅、尾崎餅店の「あねかえし」(こねてかえすの意)。
よもぎのシーズン限定販売の濃厚すぎるよもぎ餅、尾崎餅店の「あねかえし」(こねてかえすの意)。
ご飯を泥棒するほどうまい。郷土の赤かぶ漬を使った、うら田「めしどろぼ漬」。キッチン飛騨のご飯にかける飛騨牛ハンバーグ「ハンバ具ー」。
ご飯を泥棒するほどうまい。郷土の赤かぶ漬を使った、うら田「めしどろぼ漬」。キッチン飛騨のご飯にかける飛騨牛ハンバーグ「ハンバ具ー」。

「飛騨の文化」に注目!

飛騨には古くからの風習が残っています。例えば和紙に馬を描き、自宅や会社の玄関へ貼る風習。幸運をのせた馬が家へ駆け込むよう、馬の頭が家の中へ向くように貼るそうです。エレベーター上の壁に見つけました! 美しい花餅(写真上)も伝統の一つ。

住所:岐阜県高山市相生町23-3/営業時間:9:00~20:00/定休日:無/アクセス:JR高山本線高山駅から徒歩10分

取材・文・撮影=菅原佳己
『旅の手帖』2026年5月号より