戦国武将もリカバリーに浸かった“奇跡の湯”『梅ヶ島コンヤ温泉 大野木荘』【静岡県静岡市】

「月の湯」はぬるめで長湯が楽しめる。
「月の湯」はぬるめで長湯が楽しめる。
原木シイタケ、アマゴ、ワサビなど静岡の食材たっぷりの和食。
原木シイタケ、アマゴ、ワサビなど静岡の食材たっぷりの和食。

安倍川上流部、 標高1000m近くに位置する“静岡の奥座敷”梅ヶ島温泉郷の一つ、コンヤ温泉。武田信玄の時代から兵士の療養に使われたそうで、「お湯のみで傷が治った」という逸話が残る“奇跡の湯”だ。

客室はわずか5室で、「花鳥風月」の4つの風呂が貸し切り利用できる。特に露天風呂は、湯船の深さや石の配置、植栽まで、先代主人がこだわって造ったもの。ほんのりと硫黄泉のにおいが香る湯はpH10.3の強アルカリ性で、浸かるとぬるぬるとした肌ざわり。

汚れや余分な角質を落とすクレンジング効果とともに、メタけい酸68mg/Lを含むため保湿効果もあり、血行のめぐりも促してくれる。梅ヶ島の自然と奇跡の湯に身をゆだね、英気を養いたい。

2022年に外壁と屋根をリニューアル。
2022年に外壁と屋根をリニューアル。
琉球畳の和室が2間ある「十枚山(じゅうまいざん)の間」。寝室はベッドが2つ。
琉球畳の和室が2間ある「十枚山(じゅうまいざん)の間」。寝室はベッドが2つ。

『梅ヶ島コンヤ温泉 大野木荘』詳細

住所:静岡市葵区梅ヶ島4269-10/アクセス:東海道新幹線静岡駅からバス1時間30分の大野木下車、徒歩9分

“美神”になれる化粧水風呂『羽根沢温泉 松葉荘』【山形県鮭川村】

湯船になみなみと注がれた美肌の湯。
湯船になみなみと注がれた美肌の湯。

山形県北部・最上地域の山間に佇む温泉宿。大正8年(1919)、石油試掘の際に湧き出し、源泉は東北では珍しい間欠泉だという。

浴室は男女ともシンプルな内湯のみ。肌に絡みつくようなとろりとした感触で、しっとり潤うことから“美神の湯”と呼ばれる。

懐かしい雰囲気の客室でくつろぎ、最上の山の味覚を堪能したら、翌日はとろとろの湯の朝風呂に入ろう。

契約農家の米、霜降り肉の和牛、山菜やキノコ、野菜など最上の幸でおもてなし。
契約農家の米、霜降り肉の和牛、山菜やキノコ、野菜など最上の幸でおもてなし。
レトロな雰囲気の和室。冬はこたつでのんびり。
レトロな雰囲気の和室。冬はこたつでのんびり。

『羽根沢温泉 松葉荘』詳細

住所:山形県鮭川村中渡1314-2/アクセス:山形新幹線新庄駅から車25分

全国随一のぬるぬる“ウナギ湯”『中山平温泉 しんとろの湯』【宮城県大崎市】

浴室の床もぬるぬるすべるので要注意!
浴室の床もぬるぬるすべるので要注意!

鳴子温泉郷の一つ、中山平温泉の公衆浴場で、いつも地元の人でにぎわう。

源泉は93度と高温だが、木樋(もくひ)を使い自然冷却して引き込んだ源泉かけ流し。ぬるぬるとしたその湯ざわりから“ウナギ湯”との別名がつくほど。メタけい酸も754.3mg/Lと豊富に含み、肌がしっとり潤う。浸かっていると体の芯までじんわり温まる。

湯上がりには、食堂や売店で地元グルメも味わいたい。

源泉から引き込んだ木樋は約50mにもおよぶ。
源泉から引き込んだ木樋は約50mにもおよぶ。
新名物・とろっとみたらし栗ソフト。販売は9:30〜16:30。
新名物・とろっとみたらし栗ソフト。販売は9:30〜16:30。

『中山平温泉 しんとろの湯』詳細

住所:宮城県大崎市鳴子温泉星沼18-9/営業時間:9:00~20:30/定休日:不定休/アクセス:JR陸羽東線鳴子温泉駅から車7分

早川の隠れ里に湧く霊泉『奈良田(ならだ)温泉 白根館』【山梨県早川町】

露天風呂からは南アルプスを眺望。湯には黒や白の湯の華が浮く。
露天風呂からは南アルプスを眺望。湯には黒や白の湯の華が浮く。

孝謙天皇が療養した伝説が残り、源泉名は「七不思議の湯」。もとは温泉宿だったが、現在は日帰り入浴のみ。

“まるで羊水”と例えられるとろとろ湯には、熱烈なリピーターが多い。大女将のツヤツヤ美肌がその実力を物語る。

『奈良田温泉 白根館』詳細

住所:山梨県早川町奈良田344/営業時間:10:30~15:30受付(土・日・祝は〜16:30受付)/定休日:不定休/アクセス:JR身延線下部温泉駅からバス1時間9分の奈良田温泉下車、徒歩2分

究極のとろとろ湯が源泉かけ流し 『やまゆり温泉 ホテルブラン』【秋田県東成瀬村】

無色透明のとろりとしたお湯がクセになる。大浴場からは白銀のゲレンデが見渡せる。
無色透明のとろりとしたお湯がクセになる。大浴場からは白銀のゲレンデが見渡せる。

「ジュネス栗駒スキー場」に直結する温泉宿で、日帰り入浴も受け入れている。

硫黄泉のにおいが漂う湯はなめらかで、とろみのある感触に驚く人も多い。pH9.8とアルカリ性が強く、湯上がりは肌が卵のようにつるつるになる。

『やまゆり温泉 ホテルブラン』詳細

住所:秋田県東成瀬村椿川柳沢39-7/アクセス:JR奥羽本線十文字駅から車27分

化粧水のような祖谷の秘湯『松尾川温泉』【徳島県三好市】

山奥でゆったり化粧水の湯に浸かれる。
山奥でゆったり化粧水の湯に浸かれる。

秘境・祖谷(いや)の松尾川沿いに湧く。湯船は内湯のみだが、清流と緑が広がる窓の外の眺めが美しい。

pH10.2とアルカリ値が高く、化粧水のようなとろみがたまらない。ぽかぽかとよく温まり、その効果が持続する。

併設の『しらさぎ荘』では、自炊湯治も可能。新鮮な一番風呂に入れるのが宿泊者の特権だ。
併設の『しらさぎ荘』では、自炊湯治も可能。新鮮な一番風呂に入れるのが宿泊者の特権だ。

『松尾川温泉』詳細

住所:徳島県三好市池田町松尾黒川2-1/アクセス:JR土讃線阿波川口駅から車15分

文=朝倉由貴
『旅の手帖』2026年2月号より

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疲れたときは、ぬる湯に長~く浸かるのがいい。「ととのえる温泉」の代表的な泉質は、放射能線や単純温泉。やさしいお湯で自律神経をととのえ、癒やしのひとときを過ごそう。
化粧水のように肌に水分をもたらし、保湿によって修復効果も促すという温泉。古くから「傷の湯」「若返りの湯」として、地元で重宝されてきた温泉だ。たっぷり潤いがほしい人におすすめ。
島国ゆえに、塩分を含む温泉は多い。その塩分が毛穴を塞ぎ、汗の蒸発を防ぐため湯冷めせず、保温効果が続く。「熱(ねつ)の湯」とも呼ばれ、冷え性の人にはありがたい温泉だ。