特定非営利活動法人日本パラ・パワーリフティング連盟
第25回全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権大会(3/1~3/2開催)

 特定非営利活動法人日本パラ・パワーリフティング連盟は、「第25回全日本パラ・パワーリフティング国際招待選手権大会(以下、本大会)」を2025年3月1日(土)~2日(日)に開催いたします。
 
 本大会は、出場のためには男女ともに参加標準記録を突破する必要があります。標準記録を突破したトップ選手たちの日本No.1決定戦。選手の活躍を、企業や学生とのコラボで盛り上げます。

「国際女性デー」は、女性の社会的、経済的、文化的、政治的な成果を称える日。3/8 の国際女性デーに向けて、3つの観点で本大会に関わっているパラ・パワーリフティングという舞台上の女性を紹介します。

※パラ・パワーリフティングは下肢障害または小人症が対象のベンチプレスで力持ちNo.1を競うバーベル競技であり、パラリンピック種目。(文末にも記載あり)

●パラ・パワーリフティング=上げる×応援×インクルージョン
 パラ・パワーリフティングを3つに分解するとこの3要素で表現できます。
(解説)・バーベルを持ち「上げる」競技
    ・みんなで一人の選手を「応援」
    ・ それぞれの「得意」を掛け合わせてコラボ → 得意を持ち寄ってインクルージョンを実現
 
●パラスポーツ=見る×支える×活用する
 パラ・パワーリフティングはパラスポーツの1つ。パラスポーツを多面的に捉え、その可能性を最大限に引き出すための指針として「見る・支える・活用する」の3つの視点があります。

パラ・パワーリフティングの3つの構成要素と、パラスポーツの3つの視点から女性の活躍をご紹介します。
◆パラ・パワーリフティングの「上げる」、パラスポーツの「見る」
~注目選手~

■桐生寛子 選手(女子61Kg級)
私の試技を見た方が前向きな気持ちになるような選手になりたい

(競技を始めたきっかけ)
元々スポーツが大好きで、幼少期から様々なスポーツをしており、スポーツは私の生活の一部でした。26歳の時にスノーボードの事故で車椅子生活となり、もうスポーツはできないと思っていました。しかし、『パラスポーツ』を知り、様々なパラスポーツを趣味でやるようになりました。
そのうち、パラスポーツを趣味ではなく競技としてやってみたい、自分の力を試してみたいと思うようになりました。そんな時に体験したパラ・パワーリフティングにハマり、選手としてトレーニングに打ち込むようになりました。








(想い)
過去に出場した大会を観戦していた方から、「私も諦めていたことにチャレンジしてみようと思った。」とお言葉をいただいたことがあり、私の試技を見た方が前向きな気持ちになるような選手になりたいと思っています。
私が競技を続けられるのは、たくさんの方々のサポートがあるから、応援してくださる方々がいるからだと思っています。パラリンピックに出場して、皆様に恩返しがしたいです。



(全日本選手権の注目ポイント)
非公式ながら、昨年12月に80kgという日本新記録相当をマークし、2028年のパラリンピック出場のために参加必須となっている2025年の世界選手権派遣標準記録を突破し出場権を獲得。今回、公式記録として日本新記録が樹立されるか注目です。試合の際、ルーティンとして審判に一礼をする姿に「応援したい」気持ちをくすぐられます。





■田中秩加香 選手(女子79Kg級)
自分なりの工夫を積み重ねながら、心身に耳を傾けコツコツと




(想い)
私は視覚と肢体の重複障害があります。パラ・パワーリフティングは肢体不自由のみの障害の選手と共にルール内で競える数少ない競技の1つです。貴重な競技と大切にしながら、それでも向上していく上では重複障害である為に他の選手と同じように出来ないこともある為、自分なりの工夫を積み重ねながら、心身に耳を傾け、コーチ、スタッフの方々へ自分の重複障害の理解が広がって行く事を願いながら、常に記録更新を念頭に、コツコツと継続していかれたらと思っています。





(競技を始めたきっかけ)
ダイエットのための運動の一つにベンチプレスがありましたが、トレーナーさんにすすめられ2022年の3月、39歳になる歳に競技を開始しました。その直後、4月に初出場した大会では60kgの記録でしたが、9か月後の2023年1月には全日本選手権MVPで80kgをマーク。何歳でも向上出来る可能性を秘めた競技であり、世界で戦える選手になる事を目指しています。






(全日本選手権の注目ポイント)2024年12月時点で非公式ながら106kgを上げています。公式大会となる今回の大会で100Kg以上の日本新記録樹立なるか注目です。日本の女子で100Kg以上の記録を出した選手はまだおらず、史上初の瞬間が見られるかもしれません。パラリンピックで日本のメダル獲得はまだ叶っていない競技ですが、メダリストになる夢を共に追いかけることで、こちらも元気が出てくる、応援したくなる選手です。
◆パラ・パワーリフティングの「インクルージョン」、パラスポーツの「支える」
~デザインの力で課題解決~
「まじりっけのない」ビジュアルで「パラパワーの揺るがぬ価値」を表現

2022年に実施したクラウドファンディング 「ロゴで応援!パラアスリートと一緒に戦う個人スポンサー募集」にてプロジェクトサポートをしていただいた石田沙綾子氏にパラ・パワーリフティングの課題を相談したところ、クリエイティブの力を合わせて取り組んでみましょう、とご快諾いただきました。

重いものを持ち上げる力強さや筋肉の他にも、多面的な魅力があることを知ってもらいたい、という現在の課題感を 「パラパワーとあなたは繋がっている」をコンセプトとして作成することになりました。
一瞬で消費されるようなものではなく、「パラパワーの揺るがぬ価値」といったブランドに寄与する、「まじりっけのない」ビジュアルが完成、均整の取れた美しさ、カラフルさなどの新しい側面を押し出していただきました。


石田沙綾子 氏(デザイン)
コメント
「シンプルな中に予想外の魅力や新しい発見がある奥深い競技で、虜になっていつも応援しています。文化的で、カラフルで、均整がとれ美しい。撮影時にはなんと、日本新記録が…!?︎。ぜひその引力を体験してください。」



今回の全日本選手権で初のお披露目をし、新ビジュアルチラシとして配布するほか、今後、営業ツールやイベント展示などに展開・活用させていただく予定です。



◆パラ・パワーリフティングの「インクルージョン」、パラスポーツの「活用する」
職業教育の実践の場~
日本工学院八王子専門学校とのコラボ

7年目を迎える日本工学院八王子専門学校との大会コラボ運営。6つのカレッジ(※)の生徒さんが、それぞれの得意分野で活躍し、大会運営に携わってくれています。(コラボの詳細はこちら
(※)クリエイターズカレッジ/デザインカレッジ/ミュージックカレッジ/ITカレッジ/テクノロジーカレッジ/スポーツ・医療カレッジ

この活動に参加した生徒さんへのインタビューを実施した際、立ち会っていた先生から「職業教育として、実践として、役に立っていると実感する」とのお言葉が。社会へ飛び立つための経験の場、実践の場として活用いただいています。

●メインビジュアル作者:竹川水希 さん
(日本工学院八王子専門学校 デザイン科 イラストレーション専攻2年生)

デザインタイトルは「FULL POWER」

作品の前に立つ竹川水希さん


コメント
「今回はやったことがない表現に挑戦しようという意図で取り組み、今までと違うデフォルメっぽい表現に挑戦しました。最初は難しかったですが、出来上がりを見てイメージ通り出来た、うまくいったな、という手ごたえがありますし、制作途中も楽しかったです。将来、色々な媒体に関わっていきたいと思っているので、今回の経験を活かし、これからもチャレンジを続けて表現の幅を広げることで、色々な手札を増やしていきたいです。」 ※制作のポイント、イラストに込めた想いはこちら


●大会テーマ曲を使った告知および大会演出動画の作成 作者:岸本愛華 さん
(日本工学院八王子専門学校 放送芸術科 1年生)

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