湯治場の風情漂うゲストハウス『底倉温泉 箱根 つたや旅館』【神奈川県箱根町】
あの豊臣秀吉も入ったという、蛇骨(じゃこつ)渓谷の岩間に湧く底倉温泉。緑に囲まれた深い渓谷にあるため、露天風呂に入ると、心地いいせせらぎの音や鳥の声が聞こえてくる。
内湯はまた雰囲気が変わって、濡れると青みが増す伊豆青石の効果で、湯船はマリンブルーに。目にも美しい湯に浸かると、じんわり体が温まっていく。
江戸時代の創業で名前に「旅館」と付くが、2019年にゲストハウスにリニューアル。個室かドミトリーを選べる。
湯上がりは本や無料のコーヒー、紅茶、冬場はこたつもあるラウンジでリラックス。調理器具や調味料がそろうキッチンもあり、家族や仲間と料理を作るのも楽しい。
「海外のお客様も多いので、異文化交流がしたいと訪れる方もいます」とスタッフ。体も心もほっこり温まりそうだ。
『底倉温泉 箱根 つたや旅館』詳細
金泉と銀泉の両方を満喫するなら『有馬温泉 御幸(みゆき)荘 花結び』【兵庫県神戸市】
海水の1・5~2倍の塩分や鉄分など、地中のミネラルを豊富に含む金泉と、炭酸泉とラドン泉を混ぜた銀泉の両方に浸かれる。
大浴場は7階にあり、金泉の露天風呂で温まりながら、有馬の山々を眺めよう。24時間いつでも金泉を独占できる、露天風呂付き客室も5室。
兵庫県産黒毛和牛など、地元の厳選素材を丁寧に調理した夕食は部屋食でゆったり。
『有馬温泉 御幸荘 花結び』詳細
濃厚な赤湯を体験してみて! 『遠賀川(おんががわ)温泉』【福岡県遠賀町】
先代の高齢化により一度は閉業が決まったが、2025年秋、息子の一田和範(いちだかずのり)さんが事業を継承。ほっとしたファンも多かっただろう。
魅力はなんといっても鉄分豊富な赤湯。「温泉1kg中の溶存物質の量が約9000mgと濃いのですが、人の浸透圧に近く肌にやさしい」と和範さん。鉄分を除去した湯の露天風呂と入り比べるのもいい。
今後はレトロなカフェも開設予定だ。
『遠賀川温泉』詳細
高温源泉のパワーがみなぎる『角間(かくま)温泉 傳習館(でんしゅうかん)とらやの湯』【長野県山ノ内町】
湯田中温泉、渋温泉から少し離れた、緑豊かな角間川のそばにある。
源泉は91度と高温なため、循環器で冷まして適温に。内湯は約43度と少し熱めが気持ちいい。湯はさらりとしていて湯上がりもほかほかが続く。
夜は星空、昼間は青空に癒やされる露天風呂も魅力的。源泉の熱を活用した60~75度の低温サウナは、じんわり温まるのがクセになりそう。
『角間温泉 傳習館とらやの湯』詳細
じっくり浸かれる湯の保温力『鶴巻温泉 弘法の里湯』【神奈川県秦野(はだの)市】
休日の午後は、登山客で混み合う人気の日帰り入浴施設。
古くから親しまれるなめらかな肌ざわりの秦野第一号泉と、カルシウムが豊富で体の芯から温まるつるまき千の湯、2種の源泉をそれぞれ露天風呂と内湯で堪能できる。40度ほどとぬるめなので、ゆっくり浸かれて湯上がり後も長時間ぽかぽか。
120畳の休憩室や食事処、貸切浴室、無料の足湯もある。
『鶴巻温泉 弘法の里湯』詳細
湯と海の幸に心もお腹も満たされる『雲見(くもみ)温泉 浜道楽』【静岡県松崎町】
伊豆半島の西側、雲見海岸のすぐそばに立つ民宿。
4階の露天風呂からは、海はもちろん富士山も見える。晴れた夜には満天の星と波の音に包まれて、保湿、保温効果に優れた湯を堪能することも。お客さんからは「じわじわ温まってくる」「あとから汗が出てくる」との声もあるそうだ。
もう一つの自慢は豪華な料理。自ら漁に出ることもあるという主人の高橋貴久さんがさばく、駿河湾の獲れたての魚介類の舟盛りをはじめ、アワビの踊り焼き、キンメダイの姿煮など、大満足の海の幸が次々に出てきてお腹いっぱいに。
客室は2021年に改装された和洋室をはじめ、露天風呂付きなど、5つのタイプから選べる。民宿ならではの温かさと、贅沢な料理の数々。リピーターが多いのもうなずける。
『雲見温泉 浜道楽』詳細
文=岡崎彩子
『旅の手帖』2026年2月号より





