「どこかにビューーン!」って、どんなサービス?
JRE POINTを利用することで、JR東日本の新幹線停車駅からランダムに選ばれた4つの駅の「どこか」に行ける、「新幹線eチケット」の往復チケット(指定席)を申し込めるサービス。
東京・上野・大宮駅発は6000ポイント(グリーン車指定席利用は10000ポイント)、仙台・盛岡・新潟・長野駅発は5000ポイントが必要。往路乗車日6日前の23時59分までに「えきねっと」の専用ページから申し込む。
行き先候補を見て申し込み
発着駅と行き、帰りの日にち(最大7日間までOK)を選び、出発と到着の時間帯も指定する。今回は日帰りで。
現地でたっぷり時間を使いたいので、朝一番(6:00~9:59)と夜もギリギリ(20:00~23:59)の時間帯を選択すると、スマホに4つの行き先候補が出てきた。
できるだけ遠く、行ったことのないところに行きたいので、AとDはあり。BとCになったらどうしようかなと思いつつ。
再検索ができる(1日あたりの検索回数には上限がある)ので、もう一度行き先候補を出してみることに。すると2回目に出てきたのは……。
A・B・Dはいいね。Cになっても楽しめそう。というわけで、この4つで申し込み!
3日以内に……行き先が決定
金曜の夜に申し込み、土曜の午後には行き先が決まったとメールが。
メールのURLをクリックすると、画面上で3・2・1……とカウントダウンが始まり「今回の旅先は 新潟駅(新潟県) に決定しました!」と出てきた。
東北に行く気満々だったけど、よし新潟!と気持ちを切り替える。
出発までの数日は
どこに行こうか、何を食べようかと、脳内シミュレーションをスタート。
「行き先の観光情報のご案内」というメールが届き、観光情報やレンタカーの案内などのフォローもある。
お久しぶりの新潟へ
新潟には何度も行っているが、新潟市が目的ではなく(ごめんなさい……)、佐渡へ行くときに寄ったり、村上に行くときに寄ったり。でも今回の旅は、新潟市が目的!
最初に考えた旅程は、朝ご飯を食べて古町を散策⇒巻駅へ移動⇒角田浜の気になるラーメン屋さんでランチ⇒角田山登山⇒温泉でゆっくり⇒市街に戻ってきてお寿司。
ところが巻駅からの観光周遊バスは、土・日曜・祝日限定運行……。ダメだ、アクセスが悪すぎる。そこで力つき、なんとかなるだろうと開き直った。
出発日の新幹線は東京駅6時8分発。4時30分起きで、なんとか間に合った。8時10分には新潟駅へ到着。
バスセンターで朝カレーのあと、シェアサイクルで萬代(ばんだい)橋を渡り、古町へ。歩いてたっぷり散策する。
お昼はレトロ感がたまらない「青海(おうみ)ショッピングセンター」で。
定食を味わいながら急に思い出したのが、郷土玩具の三角だるま。前に担当していた「手しごと」の連載で、紹介したいと思いながら、タイミングが合わず、取り上げられなかったのだ。
おとぼけ顔がなんとも憎めない
工房は新潟市の隣・阿賀野市にあったかな。まだ時間は十分ある。
ただ、その『今井人形や』の情報があまりなく、電話もつながらない。三角だるま最中もほしいので、とりあえず最寄りの水原(すいばら)駅に向かう。
新津回りのほうが早いが、接続時間の関係で新発田(しばた)回りに。試験中? 午後の早い時間なのに、車内は高校生で激混み。車窓には田植えが終わったばかりの若々しい水田が連なり、米どころを感じさせた。
水原駅からてくてく歩き、『最上屋』でだるま最中とご対面。これこれ、会いたかった!
かわいすぎる。お店のお姉さんに『今井人形や』のことを聞いてみたら、「ここ最近は道の駅にも商品は並んでなくて。お一人で作っていたから、もうやっていないのかも?」と。
そんな~、阿賀野まで来たのに。肩を落としながらも、せっかく来たので、白鳥の飛来で有名な瓢湖(ひょうこ)に立ち寄る。
かわいいお土産とうれしい再会
新潟駅に戻り、三角だるまモチーフのものが買えるお店がいくつかあると聞いたので、駅ビルでお土産探し。
『靴下屋』でワンポイント刺繡の靴下をゲットし、『越後米蔵商店』で三角パッケージのお米を買う。あれ? お米の隣にミニサイズのだるまが並んでいる。店員さんに「これ本物ですか?」と思わず聞いてしまった。
もう作っていないのかも?っていう話をしたら、「新規のお客さんはやっていないのかもですね。人気殺到で手が回らないみたいで。お一人なので大変ですよね」と。
そういうことだったのか。でも、まだ作ってくれているのなら、よかった……。
本物を手に入れ、ほくほくで銭湯へ。旅先の喫茶店と銭湯は重要。地元の人たちとふれあえる絶好の場だ。
『朝日湯』は90年以上の歴史があるという。番台でやさしいマダムが迎えてくれた。お客さんが次から次へとやってくる。富士山のペンキ絵も見たかったんだよね。ところが女湯の絵は、潮岬というオチつき(笑)。
地元のおばちゃんたちはみんな、帰り際に「お先にね」 「おやすみ」と声をかけていく。私も地元っ子を気どり「お先でーす」。
さて、すっかり暗くなり、お腹もすいてきた。帰りの新幹線は21時40発なので、時間を持て余し気味。そんなことも予想できたので、実は新潟に着いてから友人のR子に連絡しておいたのだ。
突然の誘いにもかかわらず、お寿司屋さんを予約してくれ、子どもを連れて会いにきてくれた。15年ぶりくらいだったので、2時間なんてあっという間。
新潟の滞在時間は13 時間半。家に着いたのは0時を回っていたが、充実感が半端ない。行き先おまかせの旅が、こんなに楽しいなんて。またすぐにビューーン!したい。
取材・文・撮影=『旅の手帖』編集部
『旅の手帖』2026年7月号より






