古代檜の浴槽でぬる湯に浸かる幸せ『湯涌(ゆわく)温泉 銭がめ』【石川県金沢市】

浴場は男湯・女湯ともに古代檜の内湯1種類。
浴場は男湯・女湯ともに古代檜の内湯1種類。
歴史を感じる重厚な建物。
歴史を感じる重厚な建物。

築300年の庄屋屋敷を生かした一軒宿。加賀前田藩主が鷹狩りの折に休んだといわれ、山と川に抱かれた金沢の奥座敷、湯涌温泉に佇む。自家源泉の湯をかけ流しで堪能できると評判だ。

古代檜の浴槽にとろりと満ちるぬるめの湯は無色透明。体を芯から温め、疲れを解きほぐしてくれる。浴場の大きな窓越しに四季の山景を眺めながら湯に浸かる時間は格別で、冬は雪をまとった木々が湯けむりに浮かぶ。

夕食は囲炉裏や火鉢を囲んでいただくぼたん鍋のコース、川魚料理や旬菜の天ぷらなどが味わえる銭がめコースを選べる。一日3組限定の静かな空間で、心身を癒やしたい。

無色透明のぬるめのお湯で、わずかに硫黄泉の香りを感じる。
無色透明のぬるめのお湯で、わずかに硫黄泉の香りを感じる。
囲炉裏端で食事ができる。
囲炉裏端で食事ができる。
地元食材や加賀野菜の料理が自慢。日帰り入浴でも食事は可能で、1名3000円以上の注文で入浴が無料に。
地元食材や加賀野菜の料理が自慢。日帰り入浴でも食事は可能で、1名3000円以上の注文で入浴が無料に。

『湯涌温泉 銭がめ』詳細

住所:石川県金沢市板ケ谷町イ50/アクセス:北陸新幹線金沢駅からバス50分の湯涌温泉下車、徒歩30分(湯涌温泉バス停から宿泊者のみ送迎あり、要予約)

地中から直に届く湯の強さ『桜田温泉 山芳園(さんぽうえん)』【静岡県松崎町】

貸切の大露天風呂はまさに“独泉”できるのがうれしい。
貸切の大露天風呂はまさに“独泉”できるのがうれしい。
多彩な客室がそろう。写真はウッドフロアの「蓮華」。
多彩な客室がそろう。写真はウッドフロアの「蓮華」。

空気にふれさせず、加水せず、圧を抜かずに、敷地に湧く約72度の源泉を湯船へ届ける独自の「地中直結型源泉かけ流し」が唯一無二。広さ20畳、深さ1mの貸切大露天風呂は、湯に足を踏み入れた瞬間に体が持ち上がるような密着感に包まれ、思わず歓声がこぼれるほど。地中から湧き上がる新鮮な湯の力強さが、身も心も非日常の世界へと誘う。

ほかに唐傘天井の桧風呂、室岩風呂(女湯のみ)、家族風呂(貸切)があり、湯めぐりが楽しめる。

10室の客室はすべて異なる造りが特徴で、メゾネットタイプの離れや露天風呂付き客室なども用意されている。湯の華がきらめく源泉100%の贅沢を味わおう。

女湯には洞窟風の岩風呂がある。
女湯には洞窟風の岩風呂がある。
湯船の底から湯を注ぎ込む設計になっている唐傘天井の桧風呂。
湯船の底から湯を注ぎ込む設計になっている唐傘天井の桧風呂。
金目鯛の姿煮。農薬不使用の米や地魚など、健康や地産地消の食材にこだわる。
金目鯛の姿煮。農薬不使用の米や地魚など、健康や地産地消の食材にこだわる。

『桜田温泉 山芳園』詳細

住所:静岡県松崎町桜田569-1/アクセス:伊豆急行伊豆急下田駅からバス45分の桜田下車、徒歩2分

湯の華が舞う乳白色の湯『日光湯元温泉 紫雲荘(しうんそう)』【栃木県日光市】

浴場は貸切の露天風呂「月あかり」と内風呂がある。
浴場は貸切の露天風呂「月あかり」と内風呂がある。

延暦7年(788)、勝道上人が発見したと伝わる湯元温泉の硫酸塩泉を引いており、自然の中で湯の恵みを味わえる素朴な隠れ宿と名高い。湯は緑がかった乳白色で、入浴後のうるおい感は格別だ。

料理は野菜たっぷりのヘルシーなメニューが中心で胃にやさしい。客室は全部で5室のみ。静かな環境で気ままに過ごせる居心地のよさも人気の秘訣といえるだろう。

朝食は和定食(写真)か自家製サンドイッチが選べる。
朝食は和定食(写真)か自家製サンドイッチが選べる。

『日光湯元温泉 紫雲荘』詳細

住所:栃木県日光市湯元2541-1/アクセス:東武日光線東武日光駅からバス1時間20分の湖畔前下車、徒歩5分

文化財の宿でとろ湯を満喫『湯河原温泉 源泉上野屋』【神奈川県湯河原町】

内風呂の桧風呂。敷地内に源泉があり、源泉熱湯と源泉冷まし湯の蛇口を備える。
内風呂の桧風呂。敷地内に源泉があり、源泉熱湯と源泉冷まし湯の蛇口を備える。

創業300余年、木造純和風建築の全3棟が国の登録有形文化財に指定されている。敷地内の地下約300mから湧く自家源泉は、無色透明の湯でやや熱め。やさしいとろみがあり、肌にしっとりとよくなじむ。

男女入れ替え制の御影石(みかげいし)風呂と桧風呂の大浴場のほか、山並みを望む貸切露天、屋上の天空足湯など、極上の湯めぐりが味わえる。

内湯の御影石風呂。
内湯の御影石風呂。

『湯河原温泉 源泉上野屋』詳細

住所:神奈川県湯河原町宮上616/アクセス:JR東海道本線湯河原駅からバス10分の温泉場中央下車、徒歩1分

文=富永玲奈
『旅の手帖』2026年2月号より