ヒヤヒヤするほどの身もフタもなさが、いつしか詩情の域に突き抜ける、「吉田文学」の真骨頂!
こんな風に世界を見ている人物と直接お会いするときは、だからいつもちょっとだけ、緊張する。
(ライムスター宇多丸)

吉田さんは最初に書いた小説でポーンって芥川賞とっちゃう可能性を秘めてます。
めちゃくちゃ読みたい。さっさと書いてください。
(文筆家・爪切男)

ダサい、セコい、格好悪い。人にどう思われたいのか。自分がどう在りたいのかもよく分からない。みんなの若き微調整の日々を、笑いで愛おしく包んで、丸ごとアリにしてくれた気がします。ありがとうございました。でも早稲田を出てるのはズルい!(サレンダー橋本)

『タモリ倶楽部』や『共感百景』でもおなじみ、トリプルファイヤ―のボーカル・吉田靖直による、散歩の達人、Webさんたつの人気連載、「ここに来るまで忘れてた。」が、ついに単行本として一冊にまとまりました。
毎回一つの街をテーマに、自身の思い出をつづるエッセイですが、その内容は、どれもこれもが、とってもダメな話。しかし読めば、誰の心の奥底にも必ずある何かと共感し、おかしく、せつなく、情けなく、どこかヒリヒリしてしまうのです。
吉田靖直やトリプルファイヤ―のファンはもちろん、知らない人でも読めば必ず心に刺さる捨て置けない世界観が、ひとりでも多くの読者に届きますように。

コンテンツより

友を失い、恋が残った[渋谷]
スターロードに行きつけが欲しかった[阿佐ヶ谷]
夜行バスが爆発しそうだった[名古屋]
合コンのハシゴで背筋が凍った[五反田]
ピザ屋のバイトで嘘を重ねた[西五軒町]
マックでいいんじゃね?と上司は言った[溜池山王]
警官に変質者と間違えられた[下落合] 大垣は絶対に自分の非を認めなかった[徳島]
ラジオに出るときに酒を飲んで怒られた[木場]
俺たちは「東京の人になった」。ただそれだけでうれしかった[高田馬場]/他、全37話

プロフィール

吉田靖直(よしだ・やすなお)
バンド「トリプルファイヤー」のボーカル。1987年4月9日、香川県生まれ。音楽活動のほか、映画やドラマ、舞台、大喜利イベントなどにも出演。また雑誌や各種WEBサイトで執筆活動をおこなっている。2021年2月には初の著書『持ってこなかった男』(双葉社)を刊行。

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