標高495m、初心者でも歩きやすい。
標高495m、初心者でも歩きやすい。
小谷山の一つ目の展望スポット・望笙(ぼうしょう)峠から。標高は250mほど。竹生島のほか、北には賤ヶ岳(しずがたけ)も見える!
小谷山の一つ目の展望スポット・望笙(ぼうしょう)峠から。標高は250mほど。竹生島のほか、北には賤ヶ岳(しずがたけ)も見える!

木もれ日が降り注ぐ山道の足元は、長い年月をかけて堆積した落ち葉によってふわりとやわらかい。

虎御前山(とらごぜんやま)展望所に着くと、「秀吉は信長の命でそこに見える虎御前山に、前線基地となる陣城を築いたんですよ」と脇坂さん。

小谷城跡を知りつくす、ガイドの脇坂博さん。「秀吉や秀長たちもこの景色を見たと思いますよ」。
小谷城跡を知りつくす、ガイドの脇坂博さん。「秀吉や秀長たちもこの景色を見たと思いますよ」。

土塁、石垣、曲輪(くるわ)などの山城の名残、本丸、尾根を断った大堀切を経て、長政の父・久政の拠点、京極丸に到着。

「一次史料ではありませんが、『武功夜話』巻五によると、秀長が一番手となって500、秀吉と竹中半兵衛らが700あまりの兵を率い、三手に分かれて京極丸を夜討ちしたようです」

本丸と京極丸それぞれを拠点とした浅井父子の連携を秀吉と秀長が断絶したことで、長政は自刃に追い込まれ、戦に終止符が打たれたのだった。

本丸の南に当時の石垣(写真上)、北に敵の襲来を防ぐ大堀切が残る。
本丸の南に当時の石垣(写真上)、北に敵の襲来を防ぐ大堀切が残る。

西方には琵琶湖、竹生島、賤ヶ岳。南方には横山城、姉川といったさまざまな戦国史の舞台を、鳥瞰図のように望めるのが爽快。勝機を得た武将のごとく、意気揚々と山を下りた。

内通者の首をさらしたという石のそばからは、姉川古戦場も見える。
内通者の首をさらしたという石のそばからは、姉川古戦場も見える。
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ここで予習! 『小谷城戦国歴史資料館』

日本五大山城の一つ、小谷城の跡地に立つ。「戦国大名浅井氏と小谷城」をテーマに、浅井長政とお市、浅井三姉妹に関する史料や小谷城跡絵図、出土品などを展示。ガイドの予約(1週間前までに)もこちらへ。2名以上で半日2000円(入館料は別途)~。

☎0749-78-2320
9:00~16:30受付、火(祝の場合は翌日)休
350円
滋賀県長浜市小谷郡上町139
JR北陸本線河毛駅から車5分

取材・文=佐藤理菜子(らくたび) 撮影=マツダナオキ
『旅の手帖』2026年3月号より