パンダがいなくても! 南紀白浜の新ウエルカムモードに期待大
エメラルドブルーの海が、水色の空に溶けていく。カップルの歩く砂浜は、まぶしいほどに白い。
2025年、美しい白良浜(しららはま)に誕生したのが『Suntide(サンタイド) Cafe & Bar Shirarahama』だ。店長で地元出身の甲斐智也さんは「白浜町から白良浜を盛り上げたいとお声がけをいただき、営業を始めました。テラス席は水着着用の方も愛犬連れの方もOKです」とニッコリ。
白良浜内の遊歩道は昨年から犬とのお散歩が可能に。広島から来た旅行客の愛犬、その名も“ウミ”ちゃんは海を眺めての散歩に、しっぽをフリフリ。
創業昭和8年(1933)の『福菱本店』は、2016年にカフェもオープン。生クリームを挟んだ生かげろうが人気を博す。
「毎年何種類か、生かげろうの新フレーバーも登場します。2025年はカフェの向かいに、『かげろうBAKERY』も開店しました」と広報担当の小中さん。小中さんが思う白浜の魅力は、「電車の駅も空港も近く、円月島や千畳敷など絶景ポイントが多いこと!」。
原点回帰を掲げ、2018年に大幅リニューアルをしたのが、『SHIRAHAMA KEY TERRACE(キー テラス) HOTEL SEAMORE(シーモア)』だ。
「海への眺望をよりよくしようと客室70室を改装したほか、海とつながっているような足湯を新設しました」と総支配人の林英紀さん。2023年にはサウナハウスやプール、ジム、翌年は有料で使えるミーティングルームも誕生した。
「滞在中の選択肢が増えることで、お客様に喜んでいただけたら。ゴールデンウィーク前後にはプール開きをし、隣のテラスでバーベキューも楽しめるようになります」
同ホテルから海辺へ5分ほど歩いた岬の先っぽには、日本最古の湯の一つとされる『崎の湯』が。
「男湯の手前の湯船には小さな窪みがあり、そこがもともとあった湯船といわれています。紀州藩主だった徳川吉宗も入浴したかもしれません」と白浜町観光課の長谷充浩さん。
かたや海側の湯は、入浴すると海面より自分が低いと錯覚するほど海が近い。今日は満潮で風も強く、波の迫力を体感!
「白浜には温泉や海の幸があり、足を延ばせば清流・日置川(ひきがわ)や熊野古道もある。パンダの陰に隠れて伝えきれていなかった魅力を、これからも発信し続けたいです」
『崎の湯』古の人々と同じく飛沫(しぶき)を浴びながら
道後・有馬と並ぶ日本最古の湯の一つ。『日本書紀』には、斉明3年(657)に有間皇子が牟婁(むろ)温湯(現在の白浜温泉)に行幸されたと記されており、その歴史は長い。湯船は男湯2つ、女湯3つで、突端の湯船は太平洋が目の前!
☎0739-42-3016
8:00~17:30受付(時期により変動あり)
無休(荒天時など臨時休あり)
500円
泉質/ナトリウム-塩化物泉
和歌山県白浜町1668
JR紀勢本線白浜駅からバス23分の湯崎下車、徒歩5分
『SHIRAHAMA KEY TERRACE HOTEL SEAMORE』宿泊客以外が利用できる新施設も続々
行幸(みゆき)源泉をかけ流す三段の湯や海側の客室など、立地を生かした大海原の眺めが魅力。インフィニティ足湯にベーカリー、無料のビジネスルームと宿泊客以外も利用できる施設も。夕食はビュッフェや和食、寿司などからチョイスできる。
☎ 0739-43-1000
1泊2食1万6650円~
13:00~20:00、無休。
1000円
160室
泉質/ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉など
和歌山県白浜町1821
JR紀勢本線白浜駅からバス19分の新湯崎下車すぐ
『シラセン食堂』魚屋さん直営だから安くて新鮮
白浜で創業40年以上の白浜鮮魚が、2023年の移転を機に2階で開業。1階で朝締めした鮮魚をさばく海鮮丼はネタが大ぶりで新鮮。「もともと魚嫌いだったのに、嫁いでここの魚を食べて魚派になりました」と店主の吉田加奈子さん。
11:30~14:00(食材がなくなり次第終了)
月・火と毎月1日休
和歌山県白浜町2679-4
JR紀勢本線白浜駅からバス9分の大浦下車、徒歩2分
『Suntide Cafe & Bar Shirarahama』白砂ビーチに夕陽の特等席誕生
広い窓から白良浜の夕日を一望。三ツ矢サイダーを世に広めた中谷整治氏が白浜出身ということで作られた、ウォッカの三ツ矢サイダー割、オンザビーチやサンセット各1200円で喉を潤したい。こちらはノンアルコール版も用意。
☎070-1232-0110
10:00~17:00・18:00~23:00
荒天時休
和歌山県白浜町3121-8地先
JR紀勢本線白浜駅からバス15分の白良浜下車、徒歩2分
『Kagerou Cafe』ここだけで味わえるアレの生版とは
数人の職人のみが手作業で練るふわふわの生地でバタークリームを挟んだ、『福菱本店』の銘菓・かげろう。和歌山の定番土産だ。その生クリーム版である生かげろうは、本店とカフェ限定で販売。季節の味を楽しみたい。
☎0739-42-3129
8:00~17:30LO
無休(臨時休あり)
和歌山県白浜町1279-3
JR紀勢本線白浜駅からバス12分の白浜桟橋下車すぐ
『長久(ちょうきゅう)酒場』ご当地珍味と地酒で至福の時
クジラのウデモノ(内臓の湯引き)700円や亀の手1100円、さんま寿司800円と郷土の味覚がずらり。「店を開いた祖母が地元の人から教わったり、要望があった料理を増やしていき、こんな品書きになりました」と店主。
☎ 0739-42-2486
16:00~22:00
木休(臨時休あり)
和歌山県白浜町3079-6
白浜駅からバス16分の走り湯下車すぐ
『砿湯(まぶゆ)源泉』歴史ある源泉が装い新たに!
外湯の牟婁の湯などに供給される砿湯源泉。2026年5月中旬にはその隣に、温泉の蒸気をスチーマーのように浴びることができる顔湯や、卵とネット持参で温泉卵を作れる施設が完成予定!(写真は2026年3月に撮影)
☎0739-43-6588(白浜町観光課)
和歌山県白浜町1664-2
JR紀勢本線白浜駅からバス17分のまぶ湯下車すぐ
取材・文・撮影=鈴木健太
『旅の手帖』2026年5月号より





