ねねの井戸を代々守り続けた料亭『菊乃井 無碍山房(むげさんぼう)』

先付、八寸、煮物椀などが付く時雨(しぐれ)弁当。予約が望ましい。
先付、八寸、煮物椀などが付く時雨(しぐれ)弁当。予約が望ましい。

秀吉の正室・ねねが茶の湯に使う「菊水の井」を守ってきた茶坊主が先祖という『菊乃井本店』。その料理を気軽に味わえるのがここ。ミニ懐石風の時雨弁当は、鯛の刺身にごまだれととろろを絡めていただく「しぐれ飯」が好評だ。

和モダンな店内。四季折々に色づく庭の眺めも美しい。
和モダンな店内。四季折々に色づく庭の眺めも美しい。

『菊乃井 無碍山房』店舗詳細

住所:京都府京都市東山区下河原通高台寺北門前鷲尾町524/営業時間:時雨弁当は11:30~13:00LO(喫茶は~17:00LO)/定休日:火(祝の場合は翌) /アクセス:京阪電鉄京阪本線祇園四条駅から徒歩15分

大仏建立の様子を見に来るごとに訪れた『わらじや』

鰻の白焼きが入った平日昼限定「うぞふすいランチ」(写真は2人前)。カツオと昆布の出汁が効いた上品な味わい。
鰻の白焼きが入った平日昼限定「うぞふすいランチ」(写真は2人前)。カツオと昆布の出汁が効いた上品な味わい。

茶店だった頃、秀吉が方広寺大仏殿建立時に立ち寄った際、草鞋(わらじ)を脱いでくつろいだことが店名の由来。現在は国産鰻を使った「うなべとうぞふすい」が名物だが、昼は手頃な「うぞふすいランチ」もある。

玄関の草鞋が目印。
玄関の草鞋が目印。

『わらじや』店舗詳細

住所:京都府京都市東山区西之門町555 /営業時間:11:30~15:00・17:00~20:00/定休日:火(祝の場合は営業)/アクセス:京阪電鉄京阪本線七条駅から徒歩3分

「寝覚めのいい店」の意に妻の名をあてた『祢(ね)ざめ家』

黒ゴマ、ゴボウ、麻の実入りのいなり寿司(7個)。
黒ゴマ、ゴボウ、麻の実入りのいなり寿司(7個)。

秀吉が母の病気平癒祈願で伏見稲荷大社を訪れたとき、早朝から唯一営業していた茶店を重宝し、屋号にねねの「袮」を授けたと伝わる。秘伝の出汁で炊く油揚げがジューシーな「いなり寿司」は、軽快な麻の実の食感が特徴。

伏見稲荷大社裏参道の鳥居前に佇む。店頭で焼くウズラも人気。
伏見稲荷大社裏参道の鳥居前に佇む。店頭で焼くウズラも人気。

『祢ざめ家』店舗詳細

住所:京都府京都市伏見区深草御前町82/営業時間:10:00~16:00(売り切れ次第終了)/定休日:不定/アクセス:JR奈良線稲荷駅・京阪電鉄京阪本線伏見稲荷駅から徒歩2分

取材・文・撮影(祢ざめ家)=笹木博幸
『旅の手帖』2026年3月号より