とある土曜日の昼下がり。
夏の思い出にと松屋銀座で開催されていた可愛らしいキャラクター達の展覧会からの帰り道、ちょっと甘いものでもと思った私と娘。
カフェがいい、なんていっちょまえなことをサラッと言えるわが娘。駅までのバスが一時間に一本あるかないかという田舎で育った私とのギャップに圧倒されつつも、おませさんな娘に頬が緩んでしまう親心。
そこで今回は、ケーキが美味しいと巷で人気のとあるお店へ。普段は己の嗅覚と勘便りですが、SMSでの評判は果たして吉と出るか否か。
銀座柳通りや外堀通りの喧騒から一本入った二丁目に佇む「NIPPI CAFE GINZA」さんは、化粧品メーカーと北千住の裏路地の人気店がタッグを組んだちょっと珍しいお店。
木の温もりと清潔感漂う店内には、ランチやスイーツを求める女性で賑わっております。
13時過ぎにお伺いすると、すでに満席とのこと。ですが、運が味方してくれたのか5分程でテラス席へ。
暑さが落ち着いた過ごしやすい日、生命力溢れる観葉植物や庇が影を作ってくれる、オンリーワンの特等席。
待っている間に注文を決めておいたので、ここはささっと注文を。
時折フォークを置いて、座り心地の良いソファに身を預けます。
店内から漏れてくる他愛のない談笑や楽しそうな笑い声に耳を傾けながら、銀座二丁目の通りを歩く人達をぼんやりと見つめる贅沢な時間。
美味しいー!可愛いー!という中からの黄色い声、入口前の記名表が満席だと口をとがらせる彼女をなだめる彼、慌ただしく視界を横切るどこかの制服姿の定員さん。
普段の生活ならばどうとも思わない日常の一部にも、良かったね~、大変そうだね~などと、(かなり)適当ではあるものの、思いを抱く余裕ができるのは、この快適なテラス席に腰かけている優越感故でしょうか。
つい今しがたまで黙々とキャラメルバナナチーズケーキを堪能していた娘も、いつの間にか私の真似をしながら「ふぅ。」とわざとらしい溜息。それすら愛おしいと思うのも、心地よいテラス席の威力…?
たまにはミーハーになってみるのも悪くないかも、と思った銀座二丁目のティータイムでした。