オフィス街八丁堀に隣接する湊は、近隣に鉄砲洲児童公園や中央区立中央小学校といった、子供たちのにぎやかな声が響く街。
住まう人達の日常を感じられるアットホームなエリアの「CO-SIDE CAFE@TSUKIJI SANOKIYA」さんは、地元住民から愛される人気店のひとつ。

店名の「TSUKIJ SANOKIYA」は、築地場外市場にてたい焼き…ならぬ、まぐろ焼きを販売する「築地さのきや」さんから。実はご兄弟がそれぞれの店主ということもあり、築地のさのやきやさんで販売されている商品の取り扱いもあるということや、築地のグルメを使用したメニューも揃うことからこちらの店名に。

この日は、眩しくあたたかな西日が差し込む麗らかな店内にぴったりなおやつをチョイス。

「湊ブレンド珈琲」のまろやかな甘みがふわーっと広がると、そこからじんわりつつまれて沈んでいくように深みが増していき、気づくと余韻に浸っている自分が。心地良さから目が覚めると、爽やかな酸味にもうひと口、もうひと口とすすんでしまうコーヒーです。

「まぐろ最中(白あん)」は、ぱんぱんのお腹に「つきじ」が刻まれた立派なまぐろ。大間の鮪が黒いダイヤモンドならば、こちらは湊のパールでしょうか。
頭のてっぺんからしっぽの先までぎゅっと詰まった白あんは、甘酸っぱい柚風味!柚子、あん、柚子のサンド構成のような味わいで、最後は柚子のフルーティーな香りと酸味がが弾けるなんとも可愛らしい味。
そこがまた、湊ブレンドの甘みや酸味とぴったりな組み合わせで無限ループしたくなるほど。
他の方が注文されたホットドッグやホットサンドの香りを挟むと、もう止まらないっ。

私が珈琲と最中に舌鼓をうっている間にも、ひとり、またひとり、お次は幼児とお母さん、など次々に来客が。
特に、店内でお食事を召し上がる男性一人の方々は、どこかくたびれたような疲れた顔で入店するのに、美味しそうに食事にかぶりつく後ろ姿からは、シュワシュワと音を立てて疲れが蒸発しているかのよう。

肌馴染みの良い木の温もり、丁寧に淹れられる珈琲の香り、優しいお店の方の接客。


黒いダイヤが並ぶ港は体が縮こまる寒さですが、中央区の湊は体の芯からぽかぽかになれる「みなと」です。