昭和通りの象徴ともいえる、和光時計台。
第二次世界大戦の空襲により、銀座一帯は甚大な被害を被りましたが、それでもなお凛と佇んでいたという銀座のシンボルです。
その時計台から昭和通りと反対側、右へ曲がってすぐに目にする「炭火焙煎珈琲 凛」の看板。
階段の木材から響く足音も、駅の階段を駆け上る音とは違いちょっとおめかししたような印象を受けるのは私だけでしょうか。
日曜日の昼下がりということで、カウンターを含め9割ほど店内は埋まっており、今回はテーブル席へ。
片方は熟年夫婦、もう片方はまだお付き合いする前のもどかしい距離感がほほえましい若い男女。
ある種正反対な組み合わせの真ん中のテーブルへ。
この日はケーキを食べようと決めていたので、あれやこれやと目移りしながらも、チーズケーキとホットコーヒーのセットを注文。
ベイクドチーズケーキは、「酸味、甘味、酸味」のサンド構成。すっきりとした口当たりで始まり、控えめながらも満足感のあるまろやかさ、キレの良い後味でいくらでも食べられそうな大人味。美味しさの秘訣は、厳選されたチーズとベストなバランスで配合されたサワークリームとのこと。
ハンドドリップで淹れられるコーヒーは、強めの香りが印象的なブレンドコーヒー。澄んだ味わいはチーズケーキに負けない力強さ。勿論コーヒーだけいただいても美味しいんです。
ケーキとセットのコーヒーは、マイルドとブレンドの二種類をケーキにあわせて選んでいらしゃるそう。
そして、凛さんの魅力は見目麗しいカップなどの食器類も。
ウェッジウッドやレイノーをはじめとするブランドが揃い、どれを選んでいただけるかはお楽しみ。
芳しく咲き誇る花々に誘われる蝶、そして上品かつ可憐なピンク。エレガントな装飾が施されたスプーンは、まるで小さいころ憧れたプリンセスのアイテムのよう。
この日はお気に入りのピンクのワンピースを着ていた私。もしかして…?と、お湯を注ぐ店員さんをチラリ。
わからないまま、もしかして、のままでも十分楽しいのもまた一興。
話に花を咲かせる両隣より、一足お先に喧噪へ。
次はカウンターで珈琲とケーキを味えたらと願いながら、銀ブラを再開したある日曜日でした。