哲学堂公園は、妙正寺川を見下ろす高台(和田山と呼ばれていた)に広がっている。

哲学館(東洋大学の前身)の創立者 井上円了が作った哲学堂を中心とした公園。
「庭内の門や建物を巡ることで、哲学体験ができる!」というのが、作られた時からのコンセプトだという。

公園のランドマークでもある六賢台。
東洋の賢人として、聖徳太子、菅原道真、荘子、朱子、龍樹、迦毘羅の六人が祀られている。

そうそう、哲学堂公園っていうとこの塔の写真が出てくる。

教養も少な目で、とても空腹な私が、哲学の体験ができたのかどうかは、大変怪しい。
でも、明治時代に、多くの人々に哲学に触れる機会を作ろうと考えて、それが公園になっているって画期的なことだ。

公園は、妙正寺川の対岸まで続いている。
もう紅梅が咲き始めている。寒いけれど、いい季節。

さあ、ベーカリーカフェだ!
スマートフォンを見ながら、「この辺?」
ないんですが・・・・
一本裏の道を見に行くけれど、発見できず。

力つきて、バスで中野に戻ろうかと思った時
「そうだ。配水塔も見るんだった」
この近くの、野方配水塔も、楽しみにしていたんだった。
配水塔は、と見ると、すぐそばの高台から顔を出している。

こうなると散歩も修行のようだ。配水塔を目指す。

たどりついたみずのとう公園。(野方配水塔は「みずのとう」とも呼ばれている)

看板を見ると、野方配水塔は、昭和5年完成の、荒玉水道の給水場につくられた塔。
関東大震災のあと、人口が増えた東京都北西部の町が連合して、多摩川から水を引く荒玉水道を作ったのだという。都民に水を供給する任務はとっくに終え、今は国の有形文化財になっている。


しかし、みずのとう公園は、ちょっと寂しい感じの公園だった。
そして、配水塔の写真をとると、こんな感じ。
「あれ、こんなか?素敵なドームが自慢なはずなんだけれど」

それにしても空腹。
こういう時はコンビニを探そう!
うれしいことに、すぐ近くにローソンがあった。

もっと嬉しいことに、イートインがゆったりしたローソンだったので、
中華まんとコーヒーを手に席に落ち着いた。

店の中から撮ったのがこの景色。
野方配水塔がこんなにきれい。

この町に住んでいる人は、ローソンからも、歩きながらでも
当たり前のように配水塔を見ているんだろうな。
ゆっくりコーヒーを飲みながら、配水塔を眺めた。

コンビニに予想外の幸せが待っていた散歩。