果たして、このあんブリュレが連れの機嫌を見事に直してくれた。
結果オーライである。

ざっくりいうとクレマ・デ・カタラーニャの下にあんこを入れたもの。
つまり、最下層にあんこ。その上にカスタードクリーム、さらに焦がしたお砂糖。

パリッと軽快な歯応えのあと、滑らかなカスタードクリームが鼻腔をくすぐり、舌にはあんこの旨味が残る。
マズいわけがない。むちゃくちゃ美味しい。

ちなみに焼いてもらったマスも極上の焼き加減と塩加減。
これまでの2時間、欲求を溜め続けてきたせいで、写真も撮らずに即座にむしゃぶりつく。
5分でまるっと一匹平らげた。
ああ、とても幸せだ……。

閉店時間を過ぎても塩焼きを食べるお客さんののために席を貸してくれるという厚意に感動しつつ、店を後に。
建物の入り口脇にある、そばの手打ちスペースの前を通ると、店主がアメリカンな曲を密閉されたスペースからもれ聞こえるくらいの爆発的な音量でかけながらノリノリで蕎麦を打っている姿が見えた。

この蕎麦がまた、美味いんだそうなのだが……。再訪するも未だにありつけていない。
いつか必ずリベンジするぞ!