三宅香帆(達人)の記事一覧

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『更級日記』の作者・菅原孝標女が憧れた夕顔と浮舟。現代の私たちも感情移入できる『源氏物語』のヒロインたち
一年にわたる大河ドラマ『光る君へ』も最終回を迎え、そして一年にわたる本連載もとうとう最終回となった。これまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました……! さて連載の締めくくりでは、ある日記を紹介したい。平安時代に『源氏物語』を愛読していた女性の日記だ。おそらく『光る君へ』最終回にも登場する書き手なのではないだろうか。
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『光る君へ』で脚光を浴びる大宰府。京都から遠く離れた地で詠まれた、万葉集の歌
大河ドラマ『光る君へ』がそろそろ最終回を迎えようとしている……なかでも注目されているのが、物語の最後の舞台の1つとなった、大宰府。実際に紫式部が大宰府に行ったことがあったかどうかはともかく、当時の大宰府を大河ドラマにおいても再現しようとしていたことは間違いないだろう。
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お姫様抱っこからの小舟デートも! ドラマチックすぎるニューヒロイン・浮舟~『源氏物語』宇治十帖の楽しみ方 後編~
大河ドラマ『光る君へ』が最終回近くなってきたが、『源氏物語』もまた最終回は「宇治十帖」と呼ばれる物語たちで閉じられている。「宇治十帖」とは、光源氏の次世代の公達である薫や匂宮(におうのみや)を主人公に据え、宇治を中心とする人間関係が描かれた『源氏物語』ラスト十帖のことを指す。今回は前回に引き続き、「宇治十帖」の面白さについて解説していきたい。
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寝そうで寝ない薫と大君のすったもんだを楽しむ~『源氏物語』宇治十帖の楽しみ方 前編~
大河ドラマ『光る君へ』において、『源氏物語』の「宇治十帖」執筆パートが始まった。とうとう、と『源氏物語』ファンは息をのんだ人も多いかもしれない。
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清少納言と書の名人・藤原行成。『枕草子』に描かれた、ふたりの恋愛的やりとり
藤原道長を支えた貴族のひとりとしてよく知られる、藤原行成(ゆきなり)。達筆であり、その書状がいまも『東京国立博物館』に収められている。そんな書の達人で、政治家としても真面目に道長を支え続けた行成。彼の姿は、実は『枕草子』に描かれている。今回は『枕草子』に登場する行成のエピソードを眺めてみたい。
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和泉式部は魔性の女だった? ドラマチックすぎる恋愛模様と『和泉式部日記』の魅力
紫式部とともに、藤原彰子のもとに仕えていた、和泉式部。彼女はこの連載でも一度紹介したように、敦道親王との恋愛模様を『和泉式部日記』に残したことで知られている。敦道親王が亡くなってから、その思い出を記すように、日記に綴ったのである。今回は『和泉式部日記』のさらなる魅力をお伝えしたい。
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紫式部の娘・大弐三位(賢子)って、どんな人? 恋愛関係と恋の歌からひも解く!
紫式部が一児の母であったことはあまり知られていない。紫式部の娘は、大弐三位(だいにのさんみ=本名が賢子)として知られており、和歌の名手として後世に名が残っているのだ。今回は、紫式部の娘を紹介してみよう。
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道長も宣孝もおこなった「御嶽詣」。白装束じゃなくても御利益がある? 清少納言『枕草子』の痛烈な描写とは?
藤原道長が「御嶽詣(みたけもうで)」に向かった。——その様子が大河ドラマ『光る君へ』に登場することとなり(第三十五回)、話題となっている。
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メタ構造がすごい! 紫式部が物語を書いた理由もうかがえる、『源氏物語』の中の「物語」をめぐる応酬
大河ドラマ『光る君へ』では、とうとう紫式部(まひろ)が『源氏物語』の執筆を始めた。主人公のまひろにとってそれは、自分のために書く物語でもあるのだ、ということが作中では描かれている。では一方で、紫式部は「物語」をどのようにとらえていたのだろうか? 『源氏物語』のなかにその価値観がうかがえる描写があるため、今回はそこを見ていこう。
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恋に狂うあまり女三宮の猫を求めた柏木。らせん状の呪い、『源氏物語』で描かれる「理想」と「代替」の物語
放送中の大河ドラマ『光る君へ』において、とうとうまひろ(紫式部)が『源氏物語』を書くタイミングに至っている。もちろん『光る君へ』は史実とは異なる点がたくさんある。が、面白いのは、「まひろと道長が、公のパートナーになることはなく、心のなかで想い合っている」という描写だ。というのもこれ、『源氏物語』によく見られる構図なのだ。 ※TOP画像はイメージです。
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