朝、中川沿いを歩く。

立石を流れるのは、中川。
蛇のようにぐねぐね曲る、静かな川だ。

昔は水害も多かったのだろうか、
流域には小さな祠やお地蔵がぽつぽつ立っている。

地名の由来となった「立石様」も、掘り起こすと祟られるといわれる岩だ。
中川近くの公園のど真ん中に、忽然と鳥居がある。
今はほとんど地中に埋まっている。

さて、中川流域は今は非常に整備されていて、
散歩やジョギングにちょうど良い。
遊歩道が道路より一段高い場所にあるので、
車の心配も自転車の心配もないのである。

ゆったり湾曲する川と、遠目にスカイツリーを眺めながら、
ここから立石の一日を始めよう。

昼、日暮里か、押上か。

日中あそびに行くなら、京成立石駅ではなく、
青砥駅を使いたい。

京成線青砥駅は、押上・日暮里という主要2駅にアクセスできる。

スカイツリーのお膝元、押上。
森鴎外など文豪が暮らした風情ある街並みが残る日暮里。

それ自体楽しい街ではあるが、
この2駅が魅力的なのは、アクセスの良さである。
押上なら半蔵門線、日暮里なら山手線に乗り換えて、大抵どんな場所にも行ける。

(日暮里の感じの良い街並み)

ついでに、青砥は上野・浅草までも一本で着く。

浅草に「行きつけの店」を作る、なんてこともできるわけである。

夜、大衆酒場へ、あるいは晩酌。

日が暮れて、立石に帰宅。
立石の夜は、ディープな商店街を楽しもう。

特に有名なのがもつ焼きの名店「宇ち多゛」。
酔っている人は入店禁止、カバンは前に抱えるなど独自のルールがあり、ちょっとハードルは高い。
味は間違いないらしく、ふわふわのもつ焼きが食べられる。

私は下戸なので、残念ながら行ったことがない。
そういう私の夜の楽しみは、お気に入りの和菓子を買ってお茶を淹れて飲むこと。

立石は、煎餅の間にあんこを挟んだ「あんこ天米」(富士見堂)と、
浅草の名店・舟和から暖簾分けした「立石舟和」の芋羊羹やあん玉が有名どころ。

これを家に持ち帰り、ティーバッグではあるが緑茶を淹れて、本でも読みながらちびちび食べる。
下戸なりの“晩酌”のつもりである。

そして、その日あったことを色々思い出す。
足が疲れたとか、煩わしかったとこ、がっかりしたことは濾過され、美しい記憶だけが残る。

別に楽しくはなくとも仕事があって、
確かにこの土地で生きていられることに
少し感傷的になって感謝してみたりする。

そうやって一日が暮れていく。