まずはアメリカのソウルフード『ホットドッグ』だ。私的にはビールか、意外と辛口な日本酒などのパンチのあるお酒が合うと思う。フォロワーの方々はビールをはじめ、ハイボール、ウイスキーの水割り、ワイン、コークハイ、レモンサワーなどバラエティに富んだ意見が多かった。焼酎のコーヒー割りなんていう、一見マニアックな意見も実際に試してみると、ウインナーとコーヒーの互いに深みのある味わいがマッチした。
ただのおにぎりではなく、『焼きおにぎり』を候補に挙げたい。私は子供の頃から、お煎餅をかじりながら牛乳を飲むのが好きで、ここは牛乳ハイに一票。やはり同じ〝米〟というのもあり、日本酒、ヒレ酒、米焼酎お湯割りといったフォロワーの意見が目立つ。その中でも、あえて〝麦〟の焼酎緑茶割りをチョイスしたフォロワーの細かなこだわりに感服だ。
自分で質問しておいてなんだが、『プリン』と合うお酒など想像もつかなかった。ハリのある独特な食感と、クリーミーな甘さ。私は午後の紅茶(無糖)割りと回答して実際に試してみたが、どこか妥当過ぎる組み合わせが否めない。特に楽しみにしていたフォロワーの回答が、コーヒー焼酎、スタウトビール、ラム酒、辛口の日本酒、ブランデーなど、思わず唸り上げるような見事な回答の数々。プリンに辛口の日本酒を試したが、これが素晴らしく合った。お互いのクセを、クセで補い調和させるという……もはや奇跡のカップルだ。
野菜好きの私は、よく酒場で『野菜サラダ』を頂くのだが、いざ目の前に運ばれてきて毎回「……何のお酒と合うんだろう」と疑問に思うのだ。結局は〝梅ドレッシング〟ならぬ、梅系のお酒を飲むことになる。気になるフォロワーの回答は、そば焼酎のお湯割り、オレンジワイン、ソルティドッグなど、やはりドレッシングを意識してか爽やかな味わいのものが突出している。正直に言うと、オレンジワインなんてお酒があるのを初めて知った……恐るべし、呑兵衛フォロワー。
最後に登場するのは「こんにゃく」だ。こんにゃくって……煮込みなんかの脇役としては欠かせないものだが、単品となるとかなり難しい。梅とは間違いなく相性がいいので、梅干しサワーが妥当なところ。淡白な味わいなので、芋焼酎のお湯割りといった意見があったが、〝酢味噌なら芋焼酎のお湯割り、薬味醤油なら甘口の冷酒〟という、まるで普段からこんにゃくをアテに飲んでいるのでは?というフォロワーの回答が素晴らしい。薬味醤油のこんにゃくに冷酒……これからの季節、特に合いそうだ。
他にも貴重な回答を戴いたが、「なるほどなぁ」というものから「えっ、本当に!?」という、呑兵衛らしい酒に愛のある回答が、読んでいて楽しかった。
そう、お酒に合う料理は、新たな食材や料理が増え続ける限り、無限に増え続けるものなのだ。あなたも今すぐ冷蔵庫を開け、その手に持っているお酒と合いそうな食べ物を試してみていただきたい。
取材・文・撮影=味論(酒場ナビ)