鷹の台駅から玉川上水沿いを歩く。ここは私が勝手に小平の軽井沢と呼んでいるお気に入りのスポットだ。
緑が日差しを遮り、水が空気をひんやり鎮めているような、都心から30分ちょっとでプチトリップしたような気分になれる。
緑道を4分ほど歩き、カフェと古本屋と八百屋が立ち並ぶノスタルジックな路地に、『アドバルーン商会』はある。

店内にはアンティークの家具に器が並べられ、壁には絵が飾られている。
そこに存在するものはどことなく自由で、和と洋がさりげなく調和して、安心感もある不思議な空間。

道路に面した窓辺はカフェスペースになっていて、ちょっとひといきできるのがうれしい。
残暑がもどってきたような、よく晴れた日だったので、冷たいみかんジュースでエネルギーチャージした。

このカフェスペースには近所の方や美大生が、店主とおしゃべりしにやってくるそう。
ちょうど店内にいたのは、近所で買い物を済ませたご年配の方。明るく賑やかな会話が弾む。
ちょっと腰掛けるスペースがあると、近隣のコミュニティが円滑にいくのかもしれない。
飲食店でもスーパーでもない、ギャラリーに併設するカフェだからこそ、ちょっと寄れる気軽さがあるようだ。
美しい器に囲まれて講義や将来の話をする学生も、ちょっと立ち寄れるアートな空間はきっといい刺激になるのであろうと想像する。

店の裏には小さなスペースが。ペットとひといきつけるように、テーブルと椅子が置かれている。
正面からは見えないので、コソッと店主にお願いしたら、通してくれる秘密の裏庭。
緑道と寄り道できるギャラリーがあるなんて、犬を飼っている人にはうれしい立地なのでは?(筆者は猫飼いなのでペットとお散歩にものすごく憧れている)

武蔵野美術大学では美術館が無料で公開されている。芸術の秋、鷹の台エリアでアートに触れる休日を堪能してみてほしい。