清瀬の「丸栄ベーカリー」の調理コッペ。
高校生の頃、学校に向かう商店街に「星ベーカリー」というコッペに挟まれる数々の調理パンがショーケースに並ぶそのあたりの高校生と地元の方々に愛されるベーカリーがありました。
そのコッペが大好きでほぼ毎日買っていた思い出。ハムカツとたまごが鉄板。今はもうその場所に「星ベ」はなく食べられないコッペ。
そんなコッペに出会えるかもと向かう清瀬、都立清瀬高校の信号を曲がり入る路地に大きなこげ茶のテントに「丸栄のパン」。
お昼時、あの道この道から訪れる老若男女が列を成す。すこし並び、入れ替わりでこんにちは。
小さな店内にぐるりと並ぶ、トングでトレイにの、あんパンやピザパンなどの甘いのと総菜パン。シベリアもある。
コッペの調理パンは正面に鎮座するガラスのショーケースに並ぶ。ここは口頭で注文し店員さんがビニールで包んでくれる。
トレイはとらず対面で注文一択。そわそわと待ちながら眺めるケース。あれとこれとあれとそれなんて頭の中で組み立てる。
順番が来て、「お決まりですかー」に、まず、ベーコンポテトサラダの響きとこんもりとのるそいつに惹かたそれ。
カニクリームコロッケにも弱い。添えられるのが焼きそばとベーコンポテトサラダのどちらにしますと問われまたベーコンポテトサラダ。
息子の好きなメンチカツとフィレオフィッシュに定番という自家製マヨネーズのたまごでお会計をお願いする。その間にもテンポよく奥から補充されていく調理パン。
メンチが172円でたまごは95円。他が120円くらいの庶民の味方。あんドーナツは56円から。
おじいちゃんの「今日は…」に「はい、これね」と理解するこの場所に染み込む対応に伸びる並び。伝わる愛されている。
お家に帰りいただきます。
かぶりつくコッペ。サク、キャベツ、ソース、フィッシュ、むぎゅとコッペ。おいしい。
やさしいたまご。ねっとりのマヨにまぶされるじゃがいもにごろとベーコン。カニ薫るしっとりのクリームにさっくりのメンチ。
それぞれをしっかりと包み込むもっちり柔らかなコッペ。
あっという間に平らげて、まだ食べられたねと息子と話す。もう少し買ってくれば良かったと後悔。
思い出す「星ベ」。とてもいいところ。ごちそうさま。