その謎解きに訪れたのが、高田馬場にある『鳥やす』だ。その店名通り、焼鳥はなんと一本60円からという激安で、学生街に長きに渡って愛され君臨する学生のオアシスである。

まずはさっそく日本酒をいただこう。銘柄は、筆者の出身地でもある秋田県の地酒『まんさくの花』だ。キリっとした飲み口の後に、ふわりと甘い匂いが広がり、まさしく花のような可憐な味わい。

ある意味、ここの名物とも言える『大根おろしのウズラ卵』のお通しが地味にうれしい。醤油を多めにかけて、ウズラを軽く溶いていただく。素朴だけど、何ともいい。ここで食べてからは、家で飲むときのアテとしてよく登場するようになった。

──くんくん、
おや、この香ばしい香り、もしや……?

ドンッ、

 ドンッ、

  ドンドンッ!

わぁぁぁぁうんまそぉぉぉぉっ!
テリテリのタレで、宝石のような輝きを放つ焼鳥たちの登場である。一旦こらえて、口直しの日本酒をひと口ぐびり、さぁはじめようか。
レバはぎゅうっと旨味が濃厚で、ツクネはプリッとした食感がいい。ここでまた日本酒をひと口……沁みるねぇ。絶妙な焦げ具合のカワにうれしくなり、ワサビ正肉の強烈なワサビに、思わずまた日本酒をひと口。

日本酒から焼鳥へ、焼鳥から日本酒へ……これの繰り返しだ。この二つは完全に〝一体化〟しているのだ。
結局、相性のいい理由なんてものはよく分からなかったが、とにかくこの相性に間違いはないのは確かだ。

ほほっ、塩の効いたスナギモと日本酒も合うねぇ。


……あっ、わかった。

もしかすると、
日本酒と焼鳥はもともと遺伝子レベルで一緒だったのかもしれない。


取材・文・撮影=味論(酒場ナビ)