『新宿西口思い出横丁』
新宿のヤミ市跡に、今なお衰えるどころか、観光客にも大人気の路地がある。約2000㎡に、60店もの酒場がひしめき合う、都内でも屈指の密路地だ。朝から営業している酒場もあり、観光客だけではなく、夜の仕事を勤めた紳士淑女のオアシス的存在でもある。

『三軒茶屋』
いわゆる〝三角地帯〟という、こちらも元がヤミ市跡のディープな路地。三茶のシンボル『キャロットタワー』を望みながらの路地が、近代的なビルとのコントラストを楽しむことが出来る。

『北町楽天地』
都内でもかなりマイナーな駅『東武練馬』から、歩いてすぐ。商店街の中に突如として現れる路地だ。是非とも訪れてほしいとき、それは〝雨の日〟だ。数十メートル続く路地の道端には〝苔〟が生えていて、これが雨に濡れると映え、路地特有の哀愁をより引き立ててくれるのだ。

『辰巳新道』
門前仲町の名刹『富岡八幡宮』や『深川不動堂』がある都内屈指の寺町に、これまたすばらしき名路地あり。グッとくるポイントは、真っすぐではない〝曲がった路地〟だ。曲がっていることで「その先には何があるのだろう?」という、ワクワクが止まない路地になるのだ。

『江戸東京たてもの園』
小金井公園にある江戸東京たてもの園は、レプリカではなく、江戸時代や近代日本などで実際に住み、営業していた〝ホンモノ〟の建物を、そのまま園内に移設してきた野外博物館である。〝ホンモノ〟なだけに、その路地は当時の匂いさえも伝わってくるようだ。


──東京オールド路地ャース
この古きよき路地を愛する人々がいる限り、その小さな〝一筋〟は決して消えることはないのだ。


取材・文・撮影=味論(酒場ナビ)