夜の大倉山ジャンプ競技場へ
夜にふらりと散歩したり、ドライブに行ったりするのが好きです。もっとも、ハンドルを握るのはいつも夫なのですが。
この日も、なんかこう自然の多いところという、実に適当な条件を出したら、「大倉山ジャンプ競技場」に向かってくれました。
大倉山ジャンプ競技場は1932年に開場した歴史あるジャンプ台です。かつては「大倉シャンツェ」の名で親しまれ、1972年札幌冬季オリンピックに向けた大規模改修を経て、現在の名称になりました。
ジャンプ台の頂上には展望ラウンジがあり、札幌市街を一望できる人気スポットとして、地元の人はもちろん観光客にも親しまれています。
駐車場に現れたエゾシカの親子
駐車場に車を停め、「さて、ライトアップされたジャンプ台でも眺めようか」とドアを開けようとしたそのときでした。
「あ、鹿」
一緒に来ていた次女の声に顔を上げると、確かに草むらの上に一頭のエゾシカが座っています。
「あら、本当だ」
そう言いながら目を凝らしてみると、そのそばには小さな子どもの姿もありました。
どうやら親子のようです。
ライトに照らされた駐車場の片隅で、親子鹿は驚くほど落ち着いた様子でくつろいでいました。
都会と自然が隣り合う札幌
札幌では、少し郊外の自然が豊かな場所へ行けば、エゾシカやキタキツネを見かけることは珍しくありません。キツネに至っては、交通量の多い市街地に姿を現すこともあります。
近年はヒグマの出没も話題になることが増え、自然との距離が近いというよりも、人の暮らしと自然の境界線そのものが曖昧になりつつあるようにも感じます。
夜の大倉山ジャンプ競技場でエゾシカの親子に出会ったことで、改めて都会と自然が隣り合わせに存在する札幌の町の不思議さを感じてしまいました。
まあ、当の親子鹿は子どもにおっぱいを飲ませ、こちらを気にする風もなく、ゆっくりと夜の森へ消えていきましたが。





