朝4時起床。空が白々としてきた頃に宿を出ます。菅の台バスセンターに着くと、朝5時発の一番早いバス待ちの人たちの行列がすでにできあがっていました。
 
バスからロープウェイに乗換えて山上の千畳敷カールに到着です。見事な大パノラマ。早朝は雲も少なく、反対側には南アルプスの山並みもよく見えていました。ロープウェイ「千畳敷」駅周辺は遊歩道となっており、登山用装備でなくても散策できますが、少なくともスニーカー等の歩きやすい靴は必要です。

さて、身支度を整えてから千畳敷カールに足を踏み入れて木曾駒ヶ岳を目指します。

時季は7月下旬。高山植物たちはまさに花の最盛期を迎えています。カール内にはシナノキンバイ、ハクサンイチゲやウサギギクなど多彩な花が咲き誇っていました。鮮やかな花々に目を取られてなかなか登山の足が進みません。

九十九折りに続くカール内の露岩の登山道を上がり切ると、木曾駒ヶ岳に連なる稜線上の乗越浄土に出ました。山小屋の裏手を回るように右へ木曾駒ヶ岳に向かいます。

稜線は森林限界を超えた3000m級の高山地帯。ガレた砂礫とハイマツの景色が広がります。そんな不毛そうな石の間に高山植物の女王とも賞されるコマクサはひっそりと赤い花を咲かせていました。
 
近年、木曾駒ヶ岳周辺ではライチョウの人工繁殖が成功し以前より数を増やしているようです。しかしこの日は姿はおろか鳴き声ひとつ聞こえることはありませんでした。ちょっと残念。
 
木曾駒ヶ岳に登頂すると360度の光景が展開しています。南アルプスや北アルプスの日本を代表する山々をぐるりと見渡すことができました。富士山もその平らかな山頂がはっきりと見て取れます。好天に恵まれたことに感謝(そのせいでライチョウには出会えなかったのかもしれませんが……)。

帰りは登ってきた道を戻り、ふたたびロープウェイに乗って下山です。菅の台バスセンターに帰ってきたら、日帰り温泉「こまくさの湯」で汗を流します。湯上り後、登山の締めとして明治亭さんのボリューム満点のソースかつ丼をがっつきました。

登山で足も満足、眺望と花たちに眼も満足、ついでにお腹もいっぱいに満足させて「三方よし」の素晴らしい夏の思い出となりました!