アトリエをテーマにしたラウンジで味わう、“東京国立博物館”の美と味
前菜は、東京国立博物館の情景をイメージした「レモングラス香るバニラパンナコッタ」。透明感のあるジュレからは、清々しい香りが広がります。
ペアリングの「ユリノキモクテル」は、白ワイングラスに青々としたセルフィーユをユリノキに見立て、リンゴとドライジンジャーのやさしい香りが印象的。まるで博物館の門をくぐり、静謐な展示空間へ足を踏み入れる瞬間の高揚感を“味覚”で感じさせてくれます。
東博の名品がキューブスイーツに―アートと味覚の融合
メインのプレートには、古墳から江戸までの時代をめぐる8種のキューブスイーツが並びます。いずれも東京国立博物館の収蔵品をモチーフに再構成されたもので、まさに“博物館を一皿に凝縮した”かのようです。
群馬県伊勢崎市出土の埴輪に因んだ「はにわガトー(焼きまんじゅう)」は、香ばしい甘味噌だれと小麦の風味が重なり、郷土のぬくもりを感じる一品。(上部左上)
「金貨ガトー(みかんパルフェ・グラッセ)」は、重要文化財《開基勝宝》をイメージ。金貨を思わせるサブレが印象的で、みかんと蜂蜜の爽やかで後味すっきりとした甘みが広がります。(上部左から2番目)
「刀ガトー(ブルーキュラソーゼリー)」は、国宝《太刀(名物 三日月宗近)》をモチーフに。梅酒とブルーキュラソーの透明感、レモンの三日月のアクセントが美しく、凛とした佇まいを感じさせます。(左上3番目)
「秋と冬ガトー(甘酒と栗のパウンド)」は、国宝《秋冬山水図》を思わせるマーブル模様が印象的。甘酒と栗のやさしい甘みが、山水画の静謐な世界を口の中で描き出します。
八橋タタンガトー(八つ橋入りチョコレートムース)
京都の銘菓、八つ橋とリンゴのタタンを忍ばせたチョコレートムースです。ほのかなニッキの香りがカカオの深みと調和し、なめらかな口当たりの中に軽やかな食感を添えます。意匠は国宝《八橋蒔絵螺鈿硯箱》に着想を得て、橋のリズムと螺鈿のきらめきをキューブに表現しています。和と洋の調和を味わえる逸品で、金箔をあしらった佇まいは、重厚な存在感を放ちます。もちろん、その味わいも申し分ありません。
そして、これらのスイーツに寄り添うのが「ほうじ茶のホットモクテル」です。
香ばしいほうじ茶をベースに、スターアニスとクローブの穏やかなスパイス、そして赤ぶどうジュースの豊かな果実味が重なります。
甘さ控えめで、どのスイーツにも寄り添い、落ち着いた味わいです。
特に、濃厚なチョコや抹茶、味噌や餡といった和素材との相性は抜群で、心地よい余韻のある力強い後味が印象的です。
メズム東京のアフタヌーン・エキシビションは、一人でアートを鑑賞するように静かに味わうゲストも多いそうです。
東京国立博物館の世界を“味覚”でめぐる、唯一無二のアフタヌーンティープログラム。視覚・嗅覚・味覚のすべてが刺激される、まさに“五感で味わう展示体験”です。
手元のメニューパンフレットを見ながら、作品とスイーツの物語を重ねて味わう時間は、まるで小さな博物館で過ごすような豊かな余韻を残します。
メズム東京、オートグラフ コレクション
「東博~テイストofアーカイブ~」
港区海岸1-10-3
2026年3月31日(火)まで
※2026年1月1日(元日)、1月12日(月)を除く
平日:14:00~/ 14:30~ / 15:00~ / 18:00~
土日・祝日:14:00~/ 14:30~/ 15:00~
メズム東京16階 バー&ラウンジ「ウィスク」
おひとり様:7,000円 (消費税・15%のサービス料込み)
前日50% / 当日100%
https://x.gd/jd3mo (1日前の21:00までの予約が必要です)
・JR山手線・京浜東北線、モノレール「浜松町」駅 北口より徒歩6分
・新交通ゆりかもめ「竹芝」駅より徒歩3分
・都営大江戸線・浅草線「大門」駅 B1/B2出口より徒歩7分



