博物館には「チームラボ妖怪遊園地」というコーナーがあるのですが、これがめっぽう楽しい。自分で描いた妖怪がスキャナーに取り込まれ、気が付いたら大スクリーン上で大勢の妖怪たちと一緒に闊歩してます。
しかもタッチするとピュッと反応してどこかに行ってしまう......同様にクレヨンと紙を渡された女性も夢中になって妖怪を描いています。
三次には、江戸時代中期の三次市を舞台に、実在の人物、稲生武太夫(いのうぶだゆう)が体験したとされるもののけや妖怪の話をまとめた物語、「稲生物怪録(いのうもののけろく)」があり、江戸時代以降、絵巻、絵本、水木しげるの漫画の題材になったりして親しまれています。
そんな三次を訪れて縁を育んだ、日本屈指の妖怪コレクターで民俗学者の湯本豪一(ゆもとこういち)氏の膨大なコレクションをもとに「湯本豪一記念 日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム)」は開かれました。
入口を入ると、お化け屋敷を彷彿させるような闇が広がります。企画展示室「妖怪を描いた浮世絵師たち」では、葛飾北斎、歌川国芳、月岡芳年など人気絵師たちが描いた妖怪浮世絵、絵巻物、古文書など、江戸の人々が描き出した「もののけ」たちがずらり。
『稲生物怪録』の展示室は、実在した広島藩士の稲生武太夫(いのうぶだゆう)が、16歳の頃30日間にわたり【妖怪】たちの来訪を受け続けたお話が、三次市内に残る絵巻等を中心に紹介されます。
この妖怪博物館がワクワクするのは、ひとつには妖怪を人間の想像力と生活文化の反映、として魅せている点、
そういえば、年の頃70代のタクシー運転手さんが、
「山より大きい獅子は出ん、て子供のころからよう~言われよった。2メートルぐらいの巨人が土器を取りにくるけぇ、土器は埋めちゃいけん、と言われとった」ってお話をされてました。なんだかちょっと通じるものがあります。
★湯本豪一記念日本妖怪博物館(三次もののけミュージアム)
夏と秋の特別企画展「妖怪を描いた浮世絵師たち」を開催中。
期間:令和7年6月27日(金)~11月18日(火)
一般:1000円
高校生・大学生:600円
小学生・中学生:400円
開館 9:30~17:00
休館日 原則毎週水曜日(※休日の場合は翌日)、年末年始
所在地 広島県三次市三次町1691番地4
電話番号 0824-69-0111



