その日は10月にもかかわらず、30度近くの暑さ、三次は三次盆地に囲まれた地形で、広島市内とは違った種類の暑さを感じます。
薄手コットンシャツとジーンズの軽装だったのに汗だく、次々に入店するお客さんは、冷たいうどんと丼のセット、カツカレーうどん、などを、頼んでいる人が多い、ボリュームたっぷり、幸せそうにガッツリ食べてます。
でも、わたしは、暖かい普通のうどんが食べたい、東京に帰ってもチェーン店仕込みのコリッコリッの太~い麺と安定の出汁うどんにはありつけるけれど、ごくふつ~の西のうどんにはあまりお目にかかれない。
子供の頃から親しんでいるそこらの広島のうどんが食べたいのよ、と独り言をいいながら、素うどんと天丼のセット、にしました。
まず、麺が、極太じゃなくて細い、出汁の透明感と言い、これぞ、広島うどんの見た目です。白ネギならぬ青ネギの柔らかな食感と、スッと馴染むピンクと白の蒲鉾、王道の素うどんのビジュアルなんです。
ツルっと吸い込むと、見た目柔やわなのに、モチモチコシを感じる......、のど越しとコシのバランスが凄くいいんです。
出汁も、これよ、これなのよ、と思わず頷くほどに馴染み深い、カツオ節とイリコ?の味がします。
隣のミニ天丼も、ミニ丼にふさわしくご飯の量は少しなのに、上に乗っかっているエビ天の大きさと言ったら、かぶりつくと、断面から覗く海老の直径がいやに太い、カボチャの天婦羅のホクホクした甘さ......、天丼も専門店並みのお味です。
あぁ~旨かった。
広島駅から芸備線に揺られること、2時間弱、三次駅から徒歩7分の場所ですが、讃岐うどん系の西のうどんタイプがお好きな方は、新たなうどん体験ができること請け合いですよ。
★自家製麺 うどん日和
広島県三次市十日市中3-16-5



