ライブで焼き上げる鰻と、中華やフレンチの技法も織り交ぜた“進化系和食”
佐野氏が20年にわたって培ってきた技と感性が凝縮されたコース料理は、約45日ごとに内容を刷新。仕入れに合わせてメニューを微調整する柔軟さで、「その日限りの一皿」との出会いが楽しめます。
中でも目を引くのが、店の顔とも言える“鰻”の存在感。
愛知・三河一色や浜名湖など、旬の雌うなぎを厳選し、カウンター越しに串打ちから焼き上げまで披露するライブ感たっぷりの臨場感がここにあります。
香ばしい香り、音、そして焼き上がる瞬間の緊張感──まさに五感を震わせる一皿です。
また、出汁には北海道産の真昆布と本枯節を惜しみなく使い、和食の芯をしっかりと支える構成に。丁寧に引かれた出汁は、料理全体に奥行きを与え、主役の鰻や旬の素材を一層引き立てます。
うなぎ山椒醤油焼きは、香ばしい山椒醤油をまとったうなぎに、爽やかな薬味が重なり、奥行きのある味わいに仕上がっています。うな丼のたれは濃すぎず、素材の味を引き立てる、軽やかで繊細な甘辛だれが印象的。
日本酒やワイン、ウイスキーのミックスペアリングも充実し、料理との絶妙な相乗効果が楽しめます。
◆ “目でも楽しむ和食”を極めた、大人のためのくつろぎ空間
前菜でいただいた「とろ湯葉たたき梅わさび」は、毛蟹と旨出汁の組み合わせが絶妙。梅と湯葉、蟹の取り合わせはとても斬新で、口に広がる優しい酸味と出汁の旨みが印象的でした。
お凌ぎとして登場したのは、「自家製大葉そうめん XO醤和え」。
雲丹(うに)とXO醤が織りなす濃厚で奥行きのある味わいは、まさに新発見の一皿です。
〆の「毛蟹贅沢釜炊きご飯」は、土鍋でふっくらと炊き上げた一品。
旨みたっぷりの蟹に、赤のフルーツトマトがほどよい酸味を添え、最後まで贅沢な余韻が楽しめます。
料理だけでなく、空間や器までもが「佐ノ EBISU」の魅力を構成する大切な要素です。
器は季節や料理に合わせて巧みに選ばれ、一皿一皿がまるでアート作品のように映えます。幅90cmの一枚板カウンターでは、料理人の所作や音、香りまでもが“味わい”の一部に。一方、完全個室では静けさに包まれ、ゆったりとした上質なひとときを過ごせます。
「伝統にひとつまみの非常識を。」
そんなコンセプトのもと、和食の新たな可能性を体現するこの場所は、記念日や大切な接待にも最適です。
恵比寿の新たな美食アドレスとして、注目必至の一軒です。
※通常営業時は19,800円(税込)のコースのみとなります。
お飲み物は単品での注文になります。



