湯上り後は、館内の「Cafe & Library 牡丹」へ。
小説や懐かしいマンガがずらりと並ぶ空間で、錦鯉が優雅に泳ぐ日本庭園を眺めながら気ままにページをめくる時間もまた、贅沢。
ラウンジでは、リンゴ酢やほうじ茶、クッキーやマシュマロを自由にいただけて、
好きな茶葉で紅茶やコーヒーを淹れ、お気に入りのカップを選ぶ――そんなちょっとしたことすら、心をほぐしてくれました。
◆自分で点てる抹茶と、静けさの中のマインドフルネス
テレビをあえて設置していない静かな客室は、日常の喧騒から離れて“自分の時間”を取り戻すための設え。窓からの景色を眺めているだけで、自然と心がすっと落ち着いていきます。外の景色を眺めながら、何もしない時間が始まりました。
お部屋には「宇治抹茶」と「静岡抹茶」、2種類のお抹茶セットが用意されていて、ゆったりと点てて楽しみました。和菓子も添えられており、お茶を点てる音、湯気、香り…全部が心を落ち着けてくれました。
そのあと、用意されていたガラスペンで、レターセットに絵や文字を描いてみました。
集中していると、自然と“今ここ”に気持ちが戻ってくる。思った以上にリラックスできて、ちょっとしたアートセラピーのような感覚でした。
■ 鉄板ディナーに心躍る、食で感じる秋の夜
夕食はレストランでのコース料理「雅 -miyabi-」。
前菜は「畑」「山」「海」をテーマにした9品が、まるでアートのように並んでいて、ひとつひとつにちゃんと“旬”が詰まっている感じ。
(※メニューは季節によって変更されます。本内容は訪問時のものです。)
グリーンピースの冷製ポタージュ 〜トウモロコシと共に〜も野菜の旨味がたっぷりのスープです。
特に印象に残ったのは、帆立と太刀魚のポワレ オランデーズソース。ソースはコクがありますが、さっぱりとして太刀魚、野菜とホタテの味を引き立ててくれます。
国産牛のステーキは、目の前の鉄板で丁寧に焼き上げられ、溶岩プレートで自分好みの焼き加減に仕上げていただきます。
3種類の塩(インカ天空塩、戸田塩、オレンジ岩塩)で食べ比べるのも味わい深く、マッシュポテトとの相性も抜群でした。
締めは、桜海老と温泉卵のペペロンチーノ風。これも想像以上にしっかり味があって、見た目以上の満足感。
食後は「Cafe & Library 牡丹」ラウンジで、季節のフルーツパフェとアイスティーをいただきながら、ライトアップされた庭園をぼんやり眺めて…。
夜の静けさが、最高に心地よかったです。
食後に少し休んでから、休憩後、大浴場の美肌の湯へ。
広々とした湯船に身をゆだねれば、身体の芯からじんわりと温まり、心も静かに整っていきました。湯上り後の黒豆茶もヘルシーで、香ばしい香りとやさしい甘みが、ほっと一息つかせてくれます。お風呂上がりのひとときに、こんな心遣いがあるのも、この宿ならではのおもてなし。
■ 自分で作った出汁醤油が、翌朝の朝食に登場!
朝ごはんは白いお重に、畑・山・海の旬の食材がぎゅっと詰まっていて、見た目にも楽しい。けんちん汁には蓮根やサトイモ、油揚げがごろごろ入っていて、朝からほっこり温まりました。
メニューのイラストも、朝食の内容も、ホスピタリティにあふれていて、まさに“おもてなし”のかたち。
前日のウェルカムサービスの時間に体験した「出汁醤油作り」。
ベースの醤油を選び、鰹や昆布など自分好みの素材を瓶に入れて仕込んだものが、朝食でちゃんと提供されるのです。
(ローズマリーも加えてみたらこれがなんとも爽やかなティストになりました。)
これが思った以上に美味しくて感動。自分で作ったものをいただけるって、ちょっと嬉しいですよね。残りはお持ち帰りができるのも嬉しい心遣いです。
■ “何もしない”が、こんなに豊かだなんて
滞在中は、館内の「Cafe & Library 牡丹」で本を読んだり、
お庭を眺めながら、フリードリンクのほうじ茶やリンゴ酢、クッキーやマシュマロを自由にいただいたり。コーヒーや紅茶は、自分で茶葉を選んで、好きなカップを選んで淹れるスタイル。
この“ちょっと手間がある”のが逆に楽しくて、居心地の良さを感じました。
夜、湯に浸かりながらふと感じたのは、やっぱり温泉の力ってすごいなということ。静けさとぬくもりが、心までじんわりほぐしてくれました。
■ “大人のための非日常”が、ここにある
「ゆがわら風雅」は、どこを切り取っても“大人が心地よく過ごせる空間”でした。
鉄板ディナー、ライブラリー、ラウンジ、貸切風呂、抹茶体験…どれも華美ではなく、ひとつひとつが丁寧で、心にそっと寄り添ってくれるような体験でした。
“非日常”って、こういうことなのかな、と体感しました。
目を閉じると、遠くで聞こえる虫の音や風の音が、日常の喧騒を忘れさせてくれます。
館内は落ち着いた雰囲気で、「中学生未満のお子様のご宿泊はご遠慮いただいている」とのこと。静かに過ごしたい方にとっては、この上ない環境だと感じました。
心と身体が整う、そんな贅沢な時間を過ごすことができました。
ふとした瞬間に思い出して、深呼吸したくなるような場所です。
「ゆがわら風雅/秋のおこもりプラン」お薦めです。
また季節を変えて、違う表情の風雅にも会いに行きたいです。
📍ゆがわら風雅/秋のおこもりプラン
・セルフ抹茶&ガラスペン体験
・鉄板×和洋折衷コース「雅」ディナー
・出汁醤油作り&朝食で味わうお重ごはん
・貸切風呂&1000冊ライブラリー「牡丹」
・色浴衣セレクト、ラウンジでの自由なひととき
◆館内コンテンツ内容
日常から離れる<客室>
旬を彩る<鉄板料理>
湯河原自慢の<美肌の湯>
ノスタルジックな<カフェ&ライブラリー>
日本文化を感じる<浮世絵回廊>
ゆがわら風雅|概要
住所:〒259-0314 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上261
TEL:0570-032-532 客室数:全17室
館内設備:レストラン、大浴場、カフェ&ライブラリー、浮世絵回廊
アクセス:JR東海道本線「湯河原」駅下車、タクシーにて約10分
(事前予約にて送迎あり)
公式サイト:http://yugawara-fuga.com/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/yugawara_fuga/



