◼︎予定の前に小腹がすいて

その日は夕方から新宿で予定があった。
時刻は13:30、少し遅めのランチにいきたくて、気になっていたカレー屋さんがあることを思い出して立ち寄ってみることにした。メトロの新宿3丁目駅C6出口が最寄りとのことで降りてみたが、おお…なんか新宿っぽくない。曇った天気も相まって、少し静かな感じで落ち着いている。駅前とは雰囲気がすこし違っている。
そして雑居ビルの階段を上ると小さな入り口が見えてきた。

店内はカウンター席のみ。入って席に着くと、店主の方がお水を出してくれるのだが、それが炭酸レモン水。
一口飲むと食欲が一気に湧いてたまらずメニューを眺める。
なるほど、単品カレーとあいがけがあるのかー。わたくし、「迷うなら両方食べちゃえほととぎす」
をモットーにしてますのでここはあいがけ一択!
お一人で営業されていたが、カレーの仕上げまでてきぱきと手際よく、
カウンター越しにわくわくが膨らんでいく。

◼︎2000円とスプーンで旅に出よう

combo curry&soup (2000円)

そしてこちらが運ばれてきた。まず見た目の彩りが素晴らしい。
店主さん
「ご飯の上のは塩レモンなので梅干しみたいに食べてください」と一言。
なにそれ、よくわからないけどおいしそう。

いただきます。

まずはスープとサラダから。スープはローマ風ラッサム。
ラッサムは南インドのスープらしいがローマということはあのローマで合ってるのだろうか。
イタリアンらしいトマトの酸味を感じた。
ベビーリーフのシンプルなサラダだけど、少し下のカレーが葉に少しついてたりして、期待でウフフとなる。

メインのカレーは右がJUET石見ポークカレー、左がからし菜キムチとほうれん草のキーマカレー。

時計回りにということでまずはポークカレーを食べてみた。
石見ポークのコクとスパイス、酸味の共演。
メニューを見るとインドネシアのサティの風味と書いてある。柚子胡椒も隠し味に効いている。

次にキーマカレー。
こちらはピリッとしたからし菜キムチがアクセントになっていながら、
キーマの下のふわふわフムスがまろやかに辛みをうけとめて、上に振り掛けられたナッツの食感もいい。

さらに華を添えているおかずたち、
パパイヤのチャツネ・サツマイモとビーツ・小玉ねぎピクルス。
単品でも美味しいが、それぞれをカレーに混ぜてもめちゃくちゃ美味しい。

ポークの酸味にさつまいもが合うかなーとか
甘いチャツネをスープに入れちゃおうかなーとか
色々アレンジできるのが楽しいし、
このひと皿でインドだけでなくヨーロッパ、中東、アジア
色々な国に行った気になれるし、
それを混ぜ混ぜしながら食べているとなんだか世界平和すら感じられる。

だんだん辛みやら酸味やらで口の中がいっぱいになってきたなと思った頃に最初の塩レモンを思い出した。

ご飯と一緒に食べると塩味とキュッとしたすっぱさで口内がリフレッシュされる。
これが梅干し的役割・・・見事な伏線回収。(?)

あっという間に食べ終わってしまった。ごちそうさまでした。

最初にスプーンとおしぼりがセットになっていた袋に押されていたスタンプ。
これはユニコーンなのだろうか?でも、馬ではないし、つのもないし、翼のある獅子かと思ったけど
立髪もない。どこかの異国の生き物なのかなと食べ終わった後も最後まで余韻に浸っていた。

新宿ですこし時間が空いた時、旅行もできて美味しいものも食べられる、一石二鳥なスポットでした。