朝、
「もうちょっと一緒にいようよ」
と私を離そうとしない布団を頑張ってあしらい少し早起き。
モーニングを求めてわくわくしながらお店へ向かいます。
日曜日の朝の高円寺は一週間の中で特に静か。
古着屋さんやカフェもお昼から、というお店が多い中、朝に落ち着ける場所があるのは地元民にはありがたい。
旅する喫茶のモーニングは毎週日曜日朝8時半~午前11時(L.O.10時半)の2時間半のみで、お昼からはカレーやクリームソーダの提供になります。
入口のレトロな扉を開けて階段を一歩一歩登っていけば、一段ごとに静かに心が浮足立ちぼんやりと眠い体も起きてきます。
朝のゆったりした時間が流れる店内。もくもく読書をするもよし、空いていればテーブル席で作業もよし。思い思いに過ごせます。
月替わりでカレーやクリームソーダを提供する旅する喫茶が提供するモーニングは、なんと毎週内容が変わります。
つまり一期一会、その週限りのモーニング!
昨年12月の開始以降、私も初回から足しげく通っていますが、毎週ワクワクしています。
モーニングの価格は1000円で
・お好きなドリンク
・パン(たまにサンドイッチ)
・季節を取り入れたスープ
・ゆでたまご
・デザート
の内容。
ドリンクはこだわりの今週のドリップコーヒーの他、ほうじ茶やホットミルクなどもあるので、コーヒーが苦手な方にも嬉しい内容。私はくろもじ茶のティーバックをこちらで買っておうちで常備しています。ノンカフェインなのもありがたい。
この日はハムサンドとコーンがたっぷり入ったポタージュスープ。
初夏の甘味を蓄えたコーンは角切り玉ねぎと共にお口の中で食感のアンサンブルを奏でます。
レタスとハムの王道ハムサンドは具沢山、ふんわり食パンが舌に触れると心が弾む!
マスタードたっぷりハムサンドと甘いポタージュスープの組み合わせが、甘いしょっぱいのサイクルを生み出してすぐに完食してしまいました!
デザートは旬のさくらんぼ『紅秀峰』。
大ぶりで甘い果実が体と心に潤いをくれます。
個人的にこのモーニングの嬉しいところは
『パン』と『スープ』のセットであること。
今週はサンドイッチですが、この2つがセットで出されることで、食パンやバゲットの時は『パンをスープにディップ』という食べ方が可能になるのです!
過去のモーニングではクロックムッシュやマスターの地元香川県の鯛めしとあん餅雑煮などもありました。
旅する喫茶ではカレーもクリームソーダも月替わりですがモーニングも例にもれず旬を取り入れながら、趣向を凝らした品が毎週変わります。
以前、通常喫茶で提供されていたお留守番ハヤシライスも提供当初と最終提供時ではルーの色が全く異なるほど徐々に進化していたこともありました。
改良に余念がないのも人気の秘密なのかもしれません。
現在、旅する喫茶は
お昼からディナーの『通常喫茶』
20時以降、お酒もあるバータイムの『夜喫茶』
定休日だった月曜日を解放した『パフェの日』
そして日曜朝の『モーニング』
と実は週7営業。
しかし曜日や時間帯でそれぞれ違ったメニューに雰囲気と表情が変わり、どの時間に行っても違う楽しみ方ができるのが他にはない魅力です。
『モーニングと喫茶』『パフェと喫茶』『喫茶とバー』とそれぞれやっているお店は最近見かけますが、すべてを1つの店舗で行っているところはほとんどない気がします。
日曜のモーニングは店員さんの一人が珈琲をしっかり楽しんでもらいたいと、マスターにかけあい始まった営業。
『今週の珈琲』も季節のブレンドや、焙煎度合いを変えたものを提供しています。
最高の朝をスタートさせるその時だけのモーニングをいただきながら、夜や昼とはまた異なる穏やかな時間を過ごすことができます。
昨年、福岡県うきは市に泊まれる喫茶『旅する喫茶 うきは』をオープンした旅する喫茶。3月9日で4年目を迎えた旅する喫茶の進化はまだまだ止まりそうにありません。
朝、そんな素敵な喫茶店で一日をはじめてみるのはどうでしょうか。