入口を入ると、右手の大型LEDモニターで、バーチャルアーティストのツンツン♪したキュートな歌声が聞こえる。
左手に、PCやタブレットなどのデバイスが並んでいて、XRの技術を駆使した様々なコンテンツから、好みのものをチョイスできる。
バーチャルアーティストのTacitlyのライブに参加した。VRゴーグルをつけ、手元のコントローラーで、視点を変えながら、会場を移動し、ステージに近づいたりした。サイリウム(ペンライトの一種、電池を必要としないケミカルライト)を振ることもできたが、そこまでの余裕はなかった。
2022年に解体した旧宮川町歌舞練場(京都市)を再現したメタバース空間にも、入り込み、過去の京踊りを鑑賞した。コントローラーを操作すると、実際に移動したかのような感覚に襲われクラクラしてしまった。
XR→VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)などの総称、とは、どんなモノなのか、イメージをざっくりとつかんだ後は、秋葉原駅の電気街口を後にした。駅前にそびえ立つ秋葉原UDXビルに、なんとなく足が向き、「石垣と武家屋敷」のマップが、目に入る。
「秋葉原UDXは長く大名・旗本の屋敷が続いた場所でした。図は明暦3(1657)年頃の絵図です。神田川に架かる筋違橋(現在の万世橋)や、そこから延びる御成小路(現在の中央道)、西には神田明神も描かれています。
秋葉原UDX敷地内に再現された石垣は江戸時代中頃の大名屋敷に用いられていました。
発掘された石垣の一部は、秋葉原UDXの築堤石垣と駅前広場側モニュメントとして再利用されています。」
とある。
とすると、秋葉原UDX前の広場にゴロゴロ置かれている石は、発掘された石垣だった。
元々、このあたりは、旧神田青果市場が、1989年まであった。
秋葉原UDXの公式HP( URL:https://udx.jp/about/ )に以下の記述を見つけた。
「電気の街」「オタクカルチャーの街」として知られるこの秋葉原の地には、かつて旧神田青果市場がありました。慶長年間に神田多町に開かれたという菜市に端を発する旧神田青果市場は、様々な変遷を経て1928年、現在の秋葉原駅前に誕生しました。
それから時は流れ、1989年の大田市場完成を受けて旧神田青果市場はその長い歴史に幕を閉じ、その後は大規模駐車場や若者の遊び場などに活用されてきました。その跡地に建てられた秋葉原UDXは「Cultural Generator」を開発コンセプトに、「人々の交流」と「情報技術の蓄積」という秋葉原の特徴を結び付け、新しいムーブメントを興していく「原動力」となることを目指しています。(後略)
秋葉原UDXには、旧神田青果市場の活気や賑わいの再現を目指した「アキバ・イチ」飲食エリアがあるのだ。
VRゴーグルをつけてみたい一心で、バーチャルアイドルTacitlyのコンサートをVR体験し、駅前の巨大ビル、秋葉原UDXビル辺りに、かつて存在した武家屋敷に想いを馳せる。秋葉原は、つくづく奥の深い街だ、と実感、もっともっと探索したいものである。
参考
ELECOM /VRってどんな意味?VRのしくみと活用事例
URL: https://www.elecom.co.jp/pickup/column/vr_column/00001/
NTTコノキュー XR BASE URL:https://www.nttqonoq.com/pickup/xrbase/