成増駅から歩いてすぐの『成増マーケット』は、その魅力的な外観についつい足を止めてしまう人も多いだろう。その中のひとつに沖縄酒場の『島人』があるのだ。

南国調の店内には熱帯魚の水槽、ほどよく流れる三線のBGMが、沖縄を沸々と感じさせてくれる。よし、まずは酒といきますか。

最近はコンビニでも見かけるようになった、オリオンビールの『WATTA(ワッタ)』。沖縄弁で〝私たち〟という意味で、酒を〝割った〟にもかけているらしい。最近これがお気に入りで、どのフレーバーもクセのない味わいで、どんな料理にもアッタ。そして、今日も旨カッタ。

『島らっきょ』
沖縄料理は、島らっきょに始まる。鰹節を強め載せ、「カリリッ!」といい音色を歯で鳴らす。毎度のことながら、らっきょの爽快な風味が、鼻孔を突き抜けて癖になる。

『もずくの天ぷら』
この組み合わせを考えた、沖縄人の頭の柔らかさよ。それと同じくらい柔らかな舌触りの天ぷらは、見た目こそイカツイが、南国の穏やかな海を思わす、風味豊かな味わいで、沖縄を象徴的する逸品だ。

『スタミナ海鮮納豆』
時計回りにサーモン、アジ、ハマチ、そして真ん中には納豆がツンモリと色合い鮮やか! おまけに海苔まで付いているのが嬉しい。こいつをスプーンで……

チャンプル、チャンプルーッ!!
ごちゃまぜにしたところを、海苔で包んでパクリ──、ウマいっ!! まさにスタミナが付く豪快な食べ応えだ。この粘りのパワーで、流行のウイルスにだって打ち勝てる気さえする。




目を閉じれば、思い出される……

那覇空港に降り立つと「暑いっ♪」という、あのお決まりで嬉しいセリフ。
カッと照り付ける太陽の下、星の砂浜と真っ青な海でヘトヘトになるまで遊んだ後は、夕日を眺めながら泡盛と沖縄料理で宴を張る──そして、「明日は、離島に行こう」

嗚呼……、この店でもう少しの我慢、我慢。